【柔道】有効が復活「ポイント決着目指す」指導&延長戦多発を懸念…罰則緩和で攻防の自由度増す

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2025年01月24日 15:06  日刊スポーツ

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アテネ五輪女子78キロ級準決勝 延長の末、大内刈りでルブランから有効を奪い、決勝進出を決めた阿武教子(2004年8月19日撮影)

全日本柔道連盟(全柔連)は24日、オンラインで2028年ロサンゼルスオリンピック(五輪)に向けた新ルールについて説明会を開き、「有効」の復活や罰則の緩和について解説した。全柔連の大迫明伸審判委員長が取材に応じ「柔道がより魅力的で、分かりやすい競技にするためのルール変更」と意図を説明した。


国際柔道連盟(IJF)は昨年12月にルール変更を通達。パリ五輪後に加盟国に意見を募り、ゴールデンスコア(延長戦)での決着や、「指導」狙いの試合増加を理由に変更がなされた。


17年に廃止された「有効」が8年ぶりに復活する。現在は「一本」「技あり」の2段階で、「技あり」が「有効」の要素を含んでいた。「一本」とはほど遠い「技あり」が2つで「合わせ技一本」が成立することに疑問の声が上がっていた。


寝技では10秒の抑え込みで「技あり」が認められていたが、5秒でも「有効」となる。大迫審判委員長は「浅い技がポイントとしてカウントされるようになる。ポイントによる勝敗の決定、本戦で勝負を決することを目指す」と説明した。


罰則は緩和され、攻防の自由度が高まる方向性となった。立ち姿勢で組んだ状態からの攻撃では、帯から下でも、でん部や脚の付け根をつかむことが可能。また、袖の中に指を入れて組手を取ることも認められた。


国際大会ではグランドスラムパリ大会(2月1〜2日)から適用される。23日、男子鈴木桂治監督(44)は「外国人選手は攻めてきやすい」と警戒しつつ、「日本は返し技が得意のなので、有利に働く気がする」と感触を明かした。初適用の大会へ「M−1グランプリで言えば、今大会がトップバッター。そこが基準になりがち。ギリギリまで情報を集めて、選手にフィードバックしたい」とした。6月の世界選手権(ブダペスト)まで運用し、内容を再検討する予定。


国内では全日本選抜体重別選手権大会(4月5〜6日、福岡)から導入される。

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