大関・豊昇龍(25、立浪)の第74代横綱昇進が全会一致で承認され29日、東京都台東区にある立浪部屋で昇進伝達式が実施された。
【写真を見る】【大相撲】横綱昇進の豊昇龍「優勝の数を2桁に」伝達式での口上は“気魄一閃”「何があっても力強く立ち向かう」
豊昇龍は「謹んでお受けいたします。横綱の名を汚さぬよう気魄一閃(きはくいっせん)の精神で精進いたします」と口上を述べ決意を示した。
新横綱となった豊昇龍は「言うことないぐらいに嬉しい」と率直な気持ちを口にした。注目の口上は2023年名古屋場所で大関昇進時に述べた時と同じ“気魄一閃”という四字熟語だった。「自分が大関に上がったときからも、“気魄一閃”の言葉が一番気になってその通りに今まで頑張ってきたんだと思います」と話した豊昇龍。続けて「自分に何が起きても、何があっても力強く立ち向かうことにして頑張りたいと思ってそれを使いました」と口上に込めた思いを明かした。
豊昇龍は大相撲初場所千秋楽で、12勝3敗と並んだ金峰山(27、木瀬)、王鵬(24、大嶽)とのともえ戦を制し2度目の優勝。2021年名古屋場所後の照ノ富士(33)以来の横綱誕生となった。しかし照ノ富士は初場所中に引退を発表。豊昇龍は「直前の話だったのでびっくりした。最後1回ぐらい対戦したかったので、その体で今までよく頑張ったなと思います。すごい人ってずっと思って見てきたんでこれからも僕も同じぐらいに頑張っていかなくちゃいけないなって思った」と照ノ富士への敬意を表した。
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師匠の立浪親方(元小結旭豊)は「もう本当に嬉しいです。そしてまた、横綱を育てた親方になれたということに感動してますけれどもまたその責任の重さを日に日に感じております」と喜びのコメント。「尊敬される人間に私も指導していきたいと思いますし、必ずそうなってくれると思いますし、これから優勝回数もたくさん伸ばしてくれると思いますし、温かく見守ってほしいと思います」と期待も込めた。
師匠の言葉を聞いて「感動した」と笑顔を見せた豊昇龍は「勝ち負けどうでもいいんで、楽しくやれって言われて本当に楽しければいい。その言葉にちょっと目が覚めたというか」と立浪親方からの言葉が自身の原動力となったことを話した。
豊昇龍は初土俵から7年で横綱の座を掴んだ。「今までの場所でやってきたことは全部勉強になった。しっかり負けた時悔しい、勝った時嬉しい。そのことがたくさんあってここまで来たのでこれからも今までより何倍も稽古しなくちゃいけない」と気持ちを新たにした。そして「横綱として優勝の数を2桁にしたいと思います」と横綱としての目標を語った。