2月14日のバレンタインデーに、女性陣がお金を出し合い男性にチョコレートを渡す職場が今も一定数あるようだ。徴収は任意だから嫌なら断ればいいが、角を立てたくないからと渋々払う女性もいるだろう。一方で男性はお返しをしなければならず、もらっても嬉しくないという声が聞こえてくる。
ガールズちゃんねるに1月下旬、「職場のバレンタインってなんですか?」というトピックが立てられた。
「バレンタインにお世話になっているし皆で500円ずつ出し合って上司になにかあげようかと思っていると先日先輩に言われました」
トピ主の職場には男性の上司が数人いるのに対し、女性が多いという。お返しする上司も大変そうだ。(文:天音琴葉)
「苦手な男上司に500円分払わなければならないのがたまらなく嫌」
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この職場で2年目というトピ主は、昨年のバレンタインには「もう買ったから500円お願いできる?」と後から言われ、納得いかないままに払ったそう。「今年もあるのか」とゲンナリしたトピ主は、率直な心境を明かしている。
「自費で500円だけとは言え、金欠で欲しいものさえ我慢している時に普段自分にだけ当たりが強い苦手な男上司に500円分払わなければならないのがたまらなく嫌でした。たかが500円と思うでしょうけどそもそも自分のお金なので自分の納得いかないことで払いたくないという気持ちが強いです」
物価高の昨今、500円でも節約したいという人は多いだろう。苦手な上司がいるなら払いたくないと思うのも無理もない。
結局、歯切れの悪い返事をしたようだ。すると先輩に気持ちが伝わったのだろう。「本当に無理しなくていいからね」と声を掛けられたという。払わないと決めたわけではなかったため、その場で「大丈夫です、払えます」と返したものの、このやりとりがきっかけで陰口を言われるようになってしまったそう。
「陰で言われていたのでもう言われてるなら払わなくていいかと思っているのですが こんなことで何か言われるような職場しんどすぎるなあと思います」
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さらに「自分にはパートナーもいて、嫌味な上司よりそっちに500円でも使いたい」と続けたトピ主に対し、多数のコメントが寄せられている。
本音では面倒臭いが、「会社勤めのコミュニケーションの1つ」として払う人も
コメント欄を見ると、「断るわ めんどくさいね」「めんどくさいけど年に一回だし付き合いと思って払うな」と、払う派も払わない派も、職場のバレンタインを面倒臭いと思っていることがわかる。
払う派の多くは、バレンタインをコミュニケーションの機会として捉えているようだ。
「自分はその金額で済むならそういうのも会社勤めのコミュニケーションの1つだからとアッサリ支払う」
徴収を断るよりも楽だという理由から払う人もいるだろう。だがトピ主のように、会社によるという人もいる。
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「私も今までの会社を思い出してみたら、500円ぐらい出すよ! ってとこと、絶対ヤダってところがあるな」
また、もらう側も面倒臭いと思っているようだ。「実際は貰う上司の方が何倍も負担なんだよ」「既婚者なら上司の奥さんに負担がいきそう」などの意見が書き込まれている。確かに女性は500円ずつの負担で済むが、男性は1人ずつにお返しするとなるとその何倍もかかる。
「誰かが文句言ったみたいで、女性社員から上司に渡すの禁止になったよ」
と廃止になった職場もあるようだ。一方で、「廃止になったのになぜか復活させようとするお局がいる」というコメントも。その女性は50代だという。
「女子ならではの気遣い」ができる自分に酔っている?
職場でバレンタインに積極的な女性は、昔の名残で50、60代が多いのだろうか。すると、「20代の人に言われて50代の私が断ったわ」などと、年代は関係ないと指摘する人たちが複数いる。
「最近入ってきた30代の人が『バレンタインやってないの? やろうよ〜』とかクソみたいな提案してきた」
「20代で好きな子もいるよー 無くなったのにバレンタイン(中略)皆で渡したい! みたいな感じでいちいち徴収してくる」
どうやら多くの男女が職場のバレンタインを面倒臭いと思っているが、一部の女性が積極的で年代は関係ないようだ。一体どんな思惑があるのか。すると「先輩お返し目当てなんじゃない?」というコメントにも多数の共感が集まっている。その他に、こんな見方もある。
「『女子ならではの気遣い』できる自分(たち)に酔ってる人たまにいてそういうパフォーマンスするよね」
いずれの可能性も大いにありそうだ。後者のコメ主は、「他人巻き込むスタイルがだるい」とも書いている。アピールするなら一人でやってくれと言いたくなる気持ちもわかる。多様性の時代に加えて物価高の昨今、いずれにしても職場のバレンタインはますます時代にそぐわないものになっている気がする。