今週の日曜日は、東京競馬場で根岸ステークス(GIII・ダート1400m)が行われます。
過去10年の根岸Sでは関西馬が8勝2着10回3着9回と圧倒的な成績を残しており、関東馬は2勝3着1回と苦戦しています。
過去10年の根岸Sの出走頭数を見ると関西馬が113頭、関東馬が34頭となっています。関西馬の出走頭数が多くなっていますので、これだけの成績を残しているのも当然ではあります。ただ、勝利や連対率、複勝率でも関西馬の方が優勢となっていますし、複勝回収率でも関西馬の方が高い数値となっています。
これはダートのオープンクラスは関西馬の層が厚いことが要因と言えそうです。昨年のJRAで行われたダート重賞でも関西馬が活躍。特に1600m以下のダート重賞では関東馬の1勝3着1回に対し、関西馬は3勝2着4回3着3回となっています。
このことから、JRAの1600m以下のダート重賞については関西馬を中心に見る方が的中に近づけると言えるかもしれません。今回の根岸Sでもまずは関西馬の取捨から決めていきたいところです。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
関東馬(ただし、東京のダート重賞で3着以内の実績がある馬は除く)
[0-0-0-25]複勝率0%
該当馬:コスタノヴァ、ショウナンライシン、スズカコテキタイ
(過去の該当馬:21年ステルヴィオ3番人気10着、17年ベストマッチョ2番人気12着、16年アンズチャン3番人気5着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。
上位人気が予想されるコスタノヴァが該当しました。
過去10年の根岸Sで馬券に絡んだ関東馬は18年ノンコノユメ、23年のレモンポップとバトルクライ。この3頭に共通するのは東京のダート重賞で3着以内の実績を有していたことです。
東京のダート重賞で実績を残しているのはコース適性や高い能力があることを示す根拠となります。関東馬については重賞で好走できるほどの高い能力。そして東京ダートに優れた適性を持っていることが好走条件と言えそうです。
該当馬に挙げたコスタノヴァは東京のダート重賞での好走歴はありません。東京ダートでは実績を残していますが、これはあくまでもオープン特別以下での成績。重賞ではレベルも上がるため、これまでのコース実績を鵜呑みにするのは危険かもしれません。
また、コスタノヴァは前走でJpnIIIのクラスターCに出走し6着に終わっています。スタートで後手に回ったこともありますが、見せ場なく敗れていますし地方馬にも先着を許していますし、平凡な内容だったと言わざるを得ません。前走の結果を見ると重賞で通用するだけの能力があるとも言い切れません。
今回は東京コースでの実績から人気を集めそうですが、先述したような不安要素を抱えているだけに割り引いて考えるのも必要なのではないでしょうか。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。