企業戦士が50代で保育士に転身。年収500万→150万に激減しても、毎日が楽しい理由

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2025年02月17日 16:21  日刊SPA!

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※写真はイメージ
昨今、注目が集まる50代転職。その活況から、ただ会社にしがみついていただけのスキルゼロ、コネゼロの負け組社員が参戦し、屍の山を築いている。しかし、この大多数の50代くすぶり社員でも転職を成功させ、年収増を狙える秘策が。その極意を探る。
◆50代未経験でも資格を取って保育士に

キャリアやスキルがものをいうミドルの転職市場で、ゼロから資格を取得し「天職」を勝ち取った猛者もいる。

「若い頃に子育てを妻に任せきりで、ずっと心のどこかで後悔していたんです。あるとき若いママさんが『保育園落ちた日本死ね』とネット上で発言しているのをみて、少子高齢化の世の中に貢献したいと思い保育園に転職しました」

そう話すのは安田蓮さん(仮名・58歳)だ。元はメーカーでSEから営業まで、満遍なく経験する企業戦士だったが、通信教育で保育士の資格取得を目指し猛勉強。合格後は仕事もすぐに見つかり、新天地を満喫している。

「自分より二回りも若い女性に怒られてカチンとくることもありました。でも、怒られる理由は子供たちの安全に関わることなので真摯に受け止めています。それより子供たちが懐いてくれるのが純粋に嬉しい。自分の子育てをやり直している感覚です」

収入は前職の500万円から150万円ほど下がったが、仕事はやりがいに満ちている。

「遅くとも18時には上がれるので、存分に余暇を楽しむことができています。今後も体が動く限り働きたいです」

お金ではなく、社会のために働く選択肢もあるのだ。

◆得意分野で新たな地位を獲得

50代で広告業から制作会社に移った浜畑康之さん(仮名・59歳)。転職したのは5年前だが、そもそも仕事を変える気はなかったという。

「未経験で他業界に転職した例も聞かなかったし、同僚とも仲は良かったですから。でも、当時の管理部門長が嫌なヤツで。些細なミスで始末書を書かされ、同僚の前で叱責されるようになり嫌気が差しました。出世しても別の誰かに怒られるのはウンザリです」

転職先探しで重視したのは「新たな経験と裁量」だった。

「ただ、完全な未経験だったので転職後しばらくは専門用語がわからず会話にも苦労しました。手探りでしたが、思わぬところで自分の得意分野が生きてくるもの。これまで広告提案で培った営業の資料作りのスキルがポイントでしたね。作り込むうちに営業の目に留まり、アドバイスを求められるように。今では専任で資料作成を行っています」

ストレスのない仕事場も魅力的だという。

「自分の裁量で自由にやらせてもらってるので、随分心のゆとりも生まれました。結果的に450万円から500万円に年収も上がりましたよ」

きょうび、臆せず異業種に飛び込むのが、50代のキャリア開拓なのだ。


取材・文/週刊SPA!編集部

―[負け組50代転職の極意]―

このニュースに関するつぶやき

  • 150万に激減しても、毎日が楽しい理由……そんなものは簡単だ。真の自分を取り戻せれば、楽しいに決まっていようがな。企業戦士に限ったことではない。軍人も官員も同じだ。
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