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米Appleが2月19日に発表した、廉価版iPhoneの最新モデル「iPhone 16e」。早速、廉価モデルの旧機種「iPhone SE(第3世代、2022年)」(以下SE3)からの進化に注目が集まっている。本記事では両モデルのスペックを比較。変更点を整理する。
●何が変わった? まずはスペックから比較
まず、両モデルの基本的なスペックを整理する。SE3はチップにiPhone 13などと同様の「A15 Bionic」を搭載。ディスプレイは4.7インチの液晶、アウトカメラは1200万画素の単眼で、絞り値はF1.8。インカメラは700万画素で、絞り値はF2.2。ストレージは64、128、256GBの3種類。
対するiPhone 16eは、iPhone 16と同様の「A18」チップを搭載。ディスプレイは6.1インチのOLED、アウトカメラは有効4800万画素の単眼で、絞り値はF1.6。インカメラは1200万画素で、絞り値はF1.9。ストレージは128、256、512GBの3種類だ。
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大きな違いは接続端子や生体認証だ。iPhone 16eはLightningではなく、「iPhone 15」以降と同様USB Type-Cを採用。生体認証は指紋認証の「Touch ID」ではなく顔認証の「Face ID」を採用した。
さらに、サイドにあった着信/サイレントスイッチがiPhone 16などに搭載されるアクションボタンに置き換わった。アクションボタンでは、消音モードや集中モード、カメラ、フラッシュライト、ボイスメモ、翻訳、ショートカットなどさまざまな機能を一発で呼び出せる。
デザインも変わった。ベゼル(縁)は細くなり、ホームボタンがなくなった。これに伴い、ディスプレイのサイズもSE3から1.4インチ拡大。結果、全体的に名前の通り既存の「iPhone 16」シリーズとほぼ同じ形状になったと言っていい。
●16eは最新AI機能を使える
AI機能群「Apple Intelligence」を使えるかどうかも違いの一つだ。Apple Intelligenceは、生成AIを活用した文章の制作・通知の要約機能や画像加工、柔軟性を増したAIアシスタント「Siri」などが利用できる。恐らくチップ性能の問題から、SE3は対応していないが、16eでは利用可能という。
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ちなみに、これまでApple Intelligenceは日本語対応していなかったが、4月初旬には利用可能になることが明らかになった。16eを最速で購入した場合には少し待つ必要はあるものの、すぐに最新のAI機能が使えるようになるわけだ。
●ただし価格もアップ 9万9800円スタートに
SEのナンバリングを引き継がず、16ファミリーの廉価モデルとして登場したiPhone 16e。基本スペックが16踏襲となっている分、価格も少しお高めだ。SE3は64GBモデルが6万2800円、128GBが6万9800円、256GBモデルが8万4800円で購入可能だったが、16eは128GBモデルが9万9800円、256GBモデルが11万4800円、512GBモデルが14万4800円に。円安を考慮しても価格は上がっているといえる。
廉価モデルという建付けではあるものの、ほぼ10万円からのスタートとなる本モデルが日本市場にどう受け入れられるのか、注目だ。
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