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女性を苦しめるストッキングマナーがSNS上で大きな注目を集めている。
【漫画】ストッキングに振り回される女性営業職…「またすぐ死んだあああ」「破産しそうに」
「帰宅したらこうなるの メーカーの皆さんが努力したってこうなるわけだから、30デニールがマナーっていうの辞めよ…」
と自身が一日穿いたストッキングの模様を紹介したのは会社員のさんごさん(43歳)。
親指付近から生地が裂け、使い物にならなくなってしまった黒のストッキング。
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「デニール」とは繊維の太さを表す単位のことで、数が低いほど薄手の生地ということになる。よくマナーサイトやマナー本では30デニール未満のものが公式の場にふさわしいとされるが、それだと保温効果はほとんどない上に裂けやすく、つくづく世の女性の苦労を思い知らされる。
さんごさんにお話を聞いた。
ーーこのお写真はどのようなシチュエーションで撮影されたものでしょうか?
さんご:仕事を終えて自宅に戻った際に撮影しました。
ーー「ストッキングは30デニール以下」というマナーについてお考えをお聞かせください。
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さんご:女性や製造メーカー双方に負担を与えていると感じます。ビジネスや冠婚葬祭においてストッキングより強度のあるタイツも許容されるような社会的合意が進むとよいのではないでしょうか。
現状、スカート制服の職場では肌色のストッキング着用が事実上義務になっています。冠婚葬祭でも公式ルールではないものの暗黙の了解として根強く残っています。男性で例えるなら「破れやすいネクタイを強制される」ようなものなんです。
「タイツやストッキング風の透けるタイツはどうか?」という声もありますが、やはり違うんです。ストッキングはファンデーションのように薄づきで脚を美しく見せてくれる……だからこそ悩みが尽きないんですよね。
製造メーカーも同じように頭を悩ませているでしょうね。私も仕事は商品開発ですので破れづらいストッキングづくりがいかに困難かは想像がつきます。
ーー投稿の反響へのご感想を。
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さんご:大反響です!コメントで伝線しづらい工夫を沢山教えて貰いました。反響の中でハッとしたのは「きつそう」「サイズが合っていないのでは?」というコメントでした。私は165cmで、この写真のストッキングはL〜LLサイズなのですが、丈不足で脚の付け根周りに空間ができ、不快感から無理に引き上げてしまい、その結果つま先に負担がかかり、伝線の一因となっていたことに気づいたのです。
その気づきをXでシェアすると、「わかる!」「同じくお尻から破けたことがある!」と多くの共感の嵐でした。その共感は150cm〜170cm台と幅広く、「素材の強化」だけでなく「股下の長さ」「脚の付け根周りのフィット感」など、形状改善もストッキング改良の鍵になるのでは?と思いましたね。
また、今回の反響は近年のストッキングをめぐる炎上事例も影響しているのでしょう。私は、当該メーカーのタイツや靴下、そして開発に挑戦した女性実業家のブランド製品、どちらも愛用しています。マナーの見直しはもちろん、健全な競争が品質向上を後押して多くの女性が笑顔になれる未来を心から願っています。
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SNSユーザー達から
「よくよく考えるとパンツスーツでも女はストッキングなの謎 男みたいに靴下+足の甲が出ない革靴でいいのに…」
「私も親指からこうなる。
爪が伸びてるからじゃないかってコメントしてる人いるけど、違うの。
そもそも親指が上向きなの、だから靴の中と親指の爪に挟まれたところから伝線するんだよ。」
「最初にマナーとか言い出したやつただのストッキングフェチを拗らせたやつなのではと思う… 冬場なんて寒いし夏場なんて蒸れて辛そうだしそんなマナー無くなるにはどうしたら良いのだろう…」
など数々の共感の声が寄せられた今回の投稿。読者のみなさんはストッキングマナーについてどのようにお考えだろうか。
なお今回の話題を提供してくれたさんごさんは現在、ボディメイクや姿勢改善についてX、Instagramで情報発信中。パーソナルトレーニングや整体を通して立ち方や姿勢を改善し、腰痛や外反母趾が軽減した経験から、そのプロセスも紹介しているので、ご興味ある方はぜひ参考にしていただきたい。
(まいどなニュース特約・中将 タカノリ)