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子どものゲームに関する問題で親の頭を悩ませるもののひとつが「課金」。本来なら課金などせずとも遊べるはずなのに、あれやこれやと理由をつけて「課金」しなければ遊べないといった空気が蔓延することもあるようです。そして起こってしまうトラブル。
『子どもが勝手にゲーム課金してしまう話ってたまに耳にするけど、これって子どもが悪いの? 親が悪いの?』わが子にはそのようなことをされたことがないからわからない……と、ママたちに質問を投げかけた投稿者さん。白黒ハッキリつけたところであまり意味がないのかもしれませんが、子どもによる課金トラブルがわが身に降りかからないとは限りません。ママたちの意見を見ながら、一緒に考えてみませんか?
「親が悪い」の声とその理由
『課金できる状態にしていた親かな。課金したくなるのはどうしようもないと思う。大人でも課金が止まらない人もいるし』子どもたちのみならず大の大人ですら魅了してしまう「課金」。一度体験すると、もう「課金」のない世界には戻れない人もいるのだとか。そのようななか、目立っていたのは「親が悪い」といった声でした。
親が悪い理由1「課金できる状況を作っている」
『クレカ入力が面倒だからとアカウントを紐付けして子どもでも課金できる状態にしているとかね』親自身が子どもが勝手に課金できる状況を作っているというケースです。子どもが勝手にコンビニや家電量販店などでプリペイドカードを買える状態であったり、子どもが勝手に課金すると親がわかるような通知設定を怠っていたり。これでは子どもに「課金してください」と言っているのと同じ状況かもしれないとママたちは感じていました。親がしっかりと仕組みを理解し、面倒くさがらずに「勝手に課金できない状態」を確立することが重要となりそうです。
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親が悪い理由2「課金について相談できる関係ではない」
『課金禁止にしていることがそもそも悪い。相談できるような関係作りをしたほうがいいよ』頭ごなしに課金を禁止してしまうと、なんとかして課金しようと頭を働かせてしまうのが子どもというものかもしれません。結果、親の目を盗んで課金をしてしまうトラブルへと発展してしまうこともあるようです。それならば親子でしっかり話し合い、妥協ラインを設けるほうが建設的なのかもしれません。課金は原則お小遣いなどの子どものお金からおこなうこと、月額いくらまでなどと細かく条件を決め、その上で「課金する前には親に一度相談する」を絶対条件にすることはいかがでしょう。これだけでも「勝手に課金」される可能性は格段に減るかもしれませんね。
もうひとつの答え「親も子も悪い」
『親のほうが責任は重いけど、子どもも課金が悪いことだと思ってしているはず。だから子どもも責任がないわけではないと思う』本来であれば、無断で課金してしまった子どもが一番悪いのかもしれません。しかし子どもだけに責任があるわけではないと考える声も目立ちました。
しつけの問題?
『子どもが悪いと思うし、それを許されると思わせている親も悪い』
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しっかり教えている、しつけているつもりでも、子どもの耳には届いていないのかもしれません。その結果、悪いとわかっていてもどこかで「許されるのでは」と思い、親に内緒で課金をしてしまう。このような状況を防ぐには、親の努力が求められそうです。
想像力の欠如が招いたトラブル
『想像だけど、家庭環境が悪いか、子どもが「普通」じゃないかのどちらかだと思う』口を酸っぱくして「勝手に課金をしてはいけない」「課金をするならせめて相談してほしい」と子どもに訴えかけても、課金トラブルに発展するケースもあるようです。なぜそのようなことが起こってしまうのか。ここで重要視したいのは、親に内緒でゲーム課金をすることで、どのような結果を招くのかを子ども自身が理解しているかどうかです。
課金してしまった金額を捻出することの大変さや、親が受ける心のダメージなどを子どもが理解していないから、どのような結果を招くのか想像できない。想像できないから一時の「楽しい」という感情に流されてルールを破ってしまう。このようなケースもあるようですから、頭ごなしに禁止するのではなく、トラブルの先にあるさまざまなことに意識が向けられるようにサポートしていくことも必要かもしれません。
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子どもが勝手にゲーム課金しないためにできること
子どもが勝手にゲーム課金しないために、親である私たちは一体なにができるのでしょうか? ママたちの声をもとにまとめてみました。
・ペアレンタルコントロール機能などを利用し、アプリ内課金やオンラインゲームの無断課金を防ぐ
・親にしかわからないパスワードを使用し、定期的に変更する。パスワードの入力の際は、子どもがいない場所に移動してからおこなう
・財布やクレジットカードなどは置きっぱなしにせず、子どもの目に触れない場所に片付けておく
・スマホやインターネット、ゲームに関する情報などを積極的に集め、子どもがやっていることに対して「知らない」を減らしておく
これらに加え、子どもとの対話を忘れないこともポイントになりそうです。日常生活を送りながら親がここまですることは難しいかもしれませんが、できるところからやってみてはいかがでしょう。不用意なトラブルを引き起こさないためにも、親子でしっかり考えて、ゲームを楽しめる環境が作れるといいですね。
文・櫻宮ヨウ 編集・荻野実紀子 イラスト・マメ美