JR東日本、次期東北新幹線車両「E10系」を開発

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2025年03月04日 14:40  TRAICY

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JR東日本は、次期東北新幹線車両「E10系」を開発する。

E5系新幹線車両の後継となる車両で、2027年秋以降に落成し、走行試験などを行った後、2030年度の営業運転開始を目指す。編成両数は10両で、最高営業運転速度は時速320キロ。

エクステリアデザインは、東北地方の山々を想起させる緑色を基調に、車両がつなぐ沿線各地の山々などの自然から得たインスピレーションをイメージしたカラーリングとした。上部の明るい緑色は 「Tsugaru green(津軽グリーン)」、下部の濃い緑色は 「Evening elm(イブニングエルム)」としている。車体横のラインによりこれまでの新幹線のイメージを継承しながら、日本らしさを表現するモチーフとして「桜の花弁」の形状を模した曲線を車両間でつなげた。デザインはロンドンのtangerineが手掛ける。

大型荷物置き場の拡幅、AC電源の全席への設置など、より快適な移動空間の提供を目指して車内空間や座席サービスをデザインする。5号車には荷物輸送用ドアを設置し、よりスムーズに積み下ろしを可能にすることで、途中駅での荷物の積み下ろしなど、「はこビュン」サービスの柔軟性を高める。

「TRAIN DESK」を発展させたサービスを導入し、シート配列を「2-2」とすることで、現在の「TRAIN DESK」と比べて隣席とのスペースにゆとりを創出する。座席間にディバイダを設置するとともに、サイドウィングによりプライバシーを確保する。テーブルも大型化し、USB電源も設ける。

また、次世代新幹線開発の試験プラットフォームである「ALFA-X」で検証してきた技術を活用し、地震対策として逸脱防止用のL型車両ガイドに加え、ブレーキ距離の短縮や地震時の揺れを吸収し車両の損傷や脱線を防止するための左右動ダンパの採用など、より高い安全性を目指す。

「スマートメンテナンス」に対応可能な車両システムを導入し、新幹線営業者では初となる冷却モータが不要なブロアレス誘導電動機(自己通風型誘導電動機)の採用や、車両駆動インバータに高効率なSiC(シリコンカーバイド)素子の採用により車両駆動システムの効率向上を図る。

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