非就学の女の子、世界で1.2億人超 - 女性器切除の因習など未だ残る【ユニセフ】

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2025年03月08日 14:20  マイナビニュース

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ユニセフ(国連児童基金)らは、報告書「Girl Goals: What has changed for girls? Adolescent girls’ rights over 30 years(女の子の目標:女の子にとって何が変わったのか? 10代の女の子の権利の30年の歩み)」を3月7日に発表。同報告書では、1995年に189カ国の政府が承認した「北京行動綱領」以降の30年間に、10代の女の子たちの生活がどのように変化したかを検証した。



主に「教育・訓練・デジタルスキル」「ジェンダーに基づく暴力」「有害な慣習・因習」「健康とウェルビーイング」に関して伝えている。


○教育、訓練、デジタルスキル



教育について、過去20年間で非就学の女の子の数は39%減少したが、1億2,200万人の女の子が学校に通っていない。南アジアの15〜19歳の女の子は、男の子と比べ学校や職場、職業訓練のいずれにも通っていない可能性が3倍に上るという。



世界では、10人に4人近くの、15〜24歳の女の子と女性が後期中等教育を修了していない。また、過去30年で読み書きのできない15〜24歳の女の子と女性の数は半減したものの、約5,000万人の同年代の女の子と女性が、簡単な文章を読み書きすることができない、と報告書では伝えている。



デジタルスキルについては、低所得国の15〜24歳の女の子と女性のうち、10人中9人がインターネットを利用することができない一方で、同年代の男の子と男性がインターネットを利用している可能性は2倍に。

○ジェンダーに基づく暴力

ジェンダーに基づく暴力については、世界で、婚姻またはパートナー関係にある10代の女の子の4人に1人近くが、その相手から暴力を振るわれた経験があり、現在生存している5,000万人の女の子が性暴力を経験している。また、世界中の15〜19歳の女の子と男の子の3分の1以上が、特定の状況下では夫が妻を殴ることを正当化できる、と考えているという。


○有害な慣習・因習



有害な慣習・因習として、女性器切除の因習の実施は減少傾向にあり、ブルキナファソやリベリアなどの国々では、この行為を受ける女の子の割合が過去30年で半減した。しかし、2030年までに女性器切除を根絶するという目標を達成するには、世界的な減少率を27倍に加速させる必要があるという。



18歳未満で結婚する女の子の割合は25年前と比較すると減少。だが、世界で5人に1人の女の子が、子どものときに結婚している。最も改善が見られたのは南アジアで、他方ラテンアメリカとカリブ海地域では、過去25年間に進展は見られなかった、としている。

○健康とウェルビーイング



健康とウェルビーイングについて、世界的に見ると、10代の女の子が出産する件数は、過去30年間でほぼ半減。だが2025年には、約1,200万人の15〜19歳の女の子が出産すると見込まれている。



妊娠に伴うリスクがさらに深刻な低年齢(10〜14歳)では、32万5,000人を超える女の子が出産すると推定。15〜19歳の女の子の死亡原因のうち、妊娠中や出産時の合併症による死亡は、約23人に1人の割合に。世界的に見ると、10〜19歳の低体重の女の子の割合は、過去30年間で10%から8%へとわずかに減少している。(安井柳香)

このニュースに関するつぶやき

  • こういう風習を無くすために当該国の政府が動かなきゃならないんだけど、ユニセフは働きかけてるんだろうか。女性に支援するという名目で寄付集めしてるだけ?
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