シャトレーゼが下請け業者から受領を拒否していた商品=27日、東京・霞が関 洋菓子などの製造販売を手掛けるシャトレーゼ(甲府市)が、下請け業者に発注した商品の受け取りを拒否したなどとして、公正取引委員会は27日、下請法違反で、同社に再発防止を勧告した。
公取委によると、同社は洋菓子の包装資材などの製造を下請け11業者に委託していたが、指定した納入日を過ぎても商品の一部を受け取らなかった。受領を拒否した商品は昨年12月30日時点で計約2383万円相当に上り、うち約1300万円分は納入日から1年を超えていたという。
また、同社は遅くとも2023年12月以降、受領を拒否した商品を業者に無償で保管させていた。公取委は、こうした行為が下請法で禁止する「受領拒否」と「不当な経済上の利益の提供要請」に当たると判断した。
公取委は同社に対し、再発防止に加え、受領しなかった商品の発注代金や保管費用に相当する金額を業者に支払うことなどを勧告した。
ホームページによると、シャトレーゼは今月10日時点で、国内外で1045店舗を展開。同社は、下請法に関する認識不足があったなどとした上で、「法令を順守し、公正で健全な取引環境の構築に努めるとともに、より一層のコンプライアンス(法令順守)強化に取り組む」とコメントした。