警視庁本部=東京都千代田区 東京都世田谷区の測量会社経営者宅に火を付けようとしたとして、警視庁捜査1課は28日までに、現住建造物等放火未遂容疑で、職業不詳杉野広延容疑者(51)=同区駒沢=を逮捕した。容疑を認め、「同社に13〜14年間勤めていたが、10年ほど前に一方的に辞めさせられた」と話しているという。
同じ日に大田区と品川区で発生した火災や、傷害事件への関与もほのめかしており、同課が関連を調べている。
逮捕容疑は26日午前7時50分ごろ、測量会社経営の50代男性が住む世田谷区若林のビル5階の玄関前で、着ていたパーカーを脱いでオイルを染み込ませ、ライターで火を付けた疑い。男性が消火器で消し止め、けがはなかった。
同課によると、同日午前5時10分ごろには大田区内の雑居ビルの踊り場で火災が発生。同15分ごろには近くの事業所敷地で、事業所の男性従業員が刃物で切り付けられたほか、同45分ごろには品川区内の戸建て住宅の玄関前でも火災が発生した。
杉野容疑者は男性従業員について、「過去に一緒に仕事をしたことがある」と話しているという。
同日午前8時半ごろ、「放火です。自首しに来ました」と世田谷署に出頭。ライターや包丁を所持していたという。