
猫との出会いは、時に人生を大きく変えるもの。思いがけない縁がつながり、新しい家族が増える経験をしたことがある人も少なくないでしょう。こちらの飼い主さんもまた、そんな運命的な出会いを果たしました。
【写真】6年前、初めて出会ったときの兄弟猫さん…今にも消えてしまいそうなほど痩せていました
元保護猫の「うちゃ」ちゃん、「カブキ」くん、「チャタ丸」くんは、今から5年前、X(旧Twitter)ユーザーの飼い主さん家族の一員に。その出会いは、偶然にも飼い主さんの幼少期の記憶を呼び覚ますものでした。
偶然の出会いと親子3匹のお迎え
飼い主さんが保護猫を迎えたいと思ったのは、息子さんのためだったといいます。兄弟のいない息子さんに、寂しい思いをさせたくないという気持ちがあったのです。もし迎えるならば保護猫を、と決め、インターネットで譲渡情報を探しました。
「共働きで家を空ける時間が長かったので、兄弟で一緒に迎えられる子がいればと探していました。すると、私が子どものころ、一緒に暮らしていた猫にそっくりな茶トラの兄弟を見つけたんです。驚きと懐かしさがこみ上げ、夫を説得し、すぐに譲渡サイトへ連絡しました」
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面談の日が決まり、実際に会いに行くと、そこには茶トラの兄弟だけでなく母猫もいました。
「保護された経緯を伺うと、うちゃは妊娠中に神社で保護され、しばらくしてカブキとチャタ丸が生まれたそうです。面談の日、息子は生後間もない2匹を見て、その小ささに驚いていました。『触れたら壊れてしまいそう』と不安そうにして、遠くからじっと見つめるだけ。でも、その代わりにそばにいた母猫を優しく撫でていたんです。その姿がとても印象的でした」
面談を終えると、譲渡希望者がほかにもいるとのことで、結果待ちに。小さな子どものいる家庭は譲渡の条件として難しいとも聞いていたため、半ばあきらめていました。ところが数日後、飼い主さんの元へ「ぜひお迎えしてほしい」との連絡が入りました。
「その時、さらに驚いたことがありました。『もし可能であれば母猫ちゃんも一緒に引き取れませんか?』と提案されたんです。予定していた2匹ではなく、親子3匹のお迎え。最初は驚きましたが、『母猫と一緒の方が子猫たちも幸せに違いない』と思いました。だからこそ、迷わず決断しました」
新しい生活とやんちゃな3匹
こうして、うちゃちゃん、カブキくん、チャタ丸くんは、飼い主さん家族のもとで新たな猫生を歩み始めました。
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「うちゃの名付け親は、息子です。私が昔、実家で一緒に暮らしていた茶トラ猫『うり』と、シャム猫のような毛色の猫『チャム』にちなんで名付けてくれました。カブキの名前は、顔のトラ柄が歌舞伎のメイクに似ていたことから命名。チャタ丸の名前は、カブキに合わせて和風の名前にしたいと思い、付けました」
飼い主さん夫婦には猫と暮らした経験があったため、大きな不安はありませんでした。成猫と子猫では生活のリズムが違い、食事や睡眠、遊び方の違いに戸惑うことも。
「3匹ともトイレの覚えが早く、粗相はほとんどありませんでした。ただ、仕事で留守をする際は子猫が心配だったので、ケージに入れて出かけていました。ところが、帰宅すると3階建てのケージの中がぐしゃぐしゃ。すべてのものが下に落ちていたんです。また、外出時にケージへ入れようとすると逃げ回るので、毎朝の攻防戦が大変でした(笑)」
そんな日々の中、母猫が一緒にいたことで、茶トラ兄弟はとても甘えん坊に育ちました。
「今でも、一緒に迎え入れて本当によかったと心から思います」
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愛猫たちの個性と、これからの暮らし
生後間もない頃は小さくて頼りなかった茶トラ兄弟も、母猫や飼い主さん家族に守られ、今では立派に成長しました。うちゃちゃんは推定7歳、カブキくんとチャタ丸くんはそれぞれ5歳になり、元気いっぱいに過ごしています。
そんな3匹も、すっかり成長し、それぞれの個性が際立つようになりました。それぞれの違った魅力があり、飼い主さんを夢中にさせています。
「うちゃちゃんはとにかく甘えん坊。いつも家族のそばにいて、来客にも人懐っこく接するため、ご近所でも『かわいい!』と人気です。カブキくんはシャイで男らしい性格。でも、ほかの猫がいないところでは、こっそり甘えてくるんです。そのギャップがたまりません。チャタ丸くんは3匹の中で最も元気でやんちゃ。好奇心旺盛で、何にでも興味津々です。でも、内弁慶なところがあり、来客があると真っ先に隠れてしまいます。そして、とても食いしん坊です」
そんな3匹との暮らしは、飼い主さんにとってかけがえのないものになっています。
「猫たちが家族になってから、大きな癒やしを感じるようになりました。今では、我が家の中心は猫たち。まさに『猫ファースト』の暮らしを送っています。息子も、ただかわいがるだけではなく、動物を迎え入れる責任の重さを学ぶことができました。あの日の出会いは、運命だったのだと思います。面談の際、息子が優しく接していたことが、私たち家族が選ばれた理由なのかもしれません。これからもずっと一緒に過ごしていきたい。愛猫たちとともに、穏やかで幸せな日々を重ねていきます」
茶トラの兄弟と母猫との出会いは、まさに運命的なものでした。これからも3匹とともに、飼い主さん一家の温かな日々は続いていきます。
(まいどなニュース特約・梨木 香奈)