二大経済大国、貿易戦争激化へ=中国報復、米農産物に打撃―トランプ関税

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2025年04月05日 21:01  時事通信社

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時事通信社

米国の大豆収穫の様子=2022年10月、中西部ウィスコンシン州(EPA時事)
 【ワシントン時事】世界の二大経済大国、米国と中国の貿易戦争激化に懸念が強まっている。トランプ米政権は5日、相互関税の一部を発動。それに先立ち中国は米国からの輸入品すべてに追加関税を課す対抗措置を発表した。税率は米国が中国に課す相互関税と同じ34%。米国では農産物輸出や景気への悪影響が警戒されている。

 相互関税は2階建て方式で、ほぼすべての貿易相手国を対象にした一律10%分を5日に発動。貿易赤字や非関税障壁が大きい国・地域ごとへの上乗せ分は9日から適用を始める。

 トランプ政権は合成麻薬の米国流入対策の不備を理由に、2月と3月の2回に分け、計20%の追加関税を中国に課した。中国も応戦。2月、米国産石炭や天然ガスなどに最大15%の追加関税を発動した。当初は「控えめな対応」(米シンクタンク)とされ、対話を模索するともみられたが、3月には大豆やトウモロコシなど米農産物へ対象を拡大。対応をエスカレートさせた。

 相互関税の大統領令は、相手国が報復した場合、「関税引き上げや対象拡大が可能」と規定。米政権は報復について、「対立を激化させるだけだ」(ベッセント財務長官)と関税引き上げで対抗する可能性を示唆しており、状況悪化に歯止めがかかる気配はない。

 中国系短編動画投稿アプリTikTok(ティックトック)の米事業売却計画も火種になる恐れがある。トランプ大統領は4日、米事業の売却期限を75日間延期すると決めた。相互関税の引き下げをちらつかせ、売却に必要とされる中国政府の承認を引き出す考えとみられる。

 ロイター通信によると、中国は相互関税を受け、米事業売却を承認しない可能性を示唆。売却計画はいったん棚上げされたもよう。オランダ金融大手INGのエコノミストは、トランプ第1次政権時の米中貿易戦争を経て、中国では対米輸出依存度が下がっていると指摘。「報復への自信を深めている」との見方を示す。

 米国にとって、中国は穀物などの主要輸出先だ。前回の貿易戦争では農産物輸出が急減し、大打撃を受けた。業界団体の米国大豆協会は「農家はシェア喪失やイメージ悪化、競合国の生産拡大など、その悪影響に今も苦しんでいる」と訴え、貿易戦争の回避を求めている。 

このニュースに関するつぶやき

  • 潰し合って消えればいい。どちらも滅びる文明社会の一つとして歴史に刻まれるだけさ。エジプト文明やインカ帝国やローマ帝国も栄華を極めても滅んだ。歴史は繰り返す。
    • イイネ!6
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