「うちの親はFラン」「オレたち親の遺伝子越えだな」 第一志望に合格した息子の一言 胸をよぎったかすかな痛み

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2025年04月06日 07:20  まいどなニュース

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友達もみんな合格したって! しかし、スマホの画面では、驚くような“やり取り”がされていました

千葉県に住むYさん(50代)の息子はこの春から第一志望の大学に進学することになりました。大学受験は、出願やスケジュール管理、試験本番の準備など、家族にとっても長く緊張の続く期間です。Yさんの息子は国立・私立を含めて4大学7学部を受験。試験当日の緊張感、自己採点の結果に一喜一憂した日々、受験料の高さにため息をついたことなども、今となってはすべて思い出となりました。

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受験が終わり、いざ合格発表へ

Yさんが特に印象に残っているのは、合格発表の瞬間。家族全員でパソコンの前に並び、息子が受験番号を入力します。

「……おっ!きた!!!」

画面に表示された「合格おめでとうございます」の文字に、思わず家族みんなで歓声を上げました。これまでの長い努力が報われた瞬間でした。

そんな祝福ムードの中、息子がスマホを見ながらクスクス笑っています。

 「ほら、友だちも合格したって!」

そう言って画面を見せてくる息子。良かったねと思ったのも束の間、受験結果を報告し合っている友人たちとのグループトークのやり取りが目に入りました。そこではちょっと驚くような会話が繰り広げられていました。

「うちの親、1浪して私立〇〇大の文系だからさ オレの結果、超喜んでる」
「おれの親はFランの△△大だからさ うちもすげー喜んでる」
「オレたち、親の遺伝子越えだな」
「遺伝子越え2世だな」

……遺伝子越え?

彼らの言う「遺伝子越え」とは、「親の学歴を越えた」という意味のようです。

合格を喜ぶ流れのなかで、さりげなく親の学歴を引き合いに出し、それを超えたことを冗談交じりに表現していたのです。

喜ばしいけど、ちょっと複雑

もちろん、合格は息子自身の努力のたまもの。Yさんにとっても、息子が志望校に合格できたことは何より嬉しく、親としても誇らしく思います。

しかし、「親の学歴を超えた=自分たちはすごい」というノリには、少し引っかかるものがありました。

「学歴がすべてじゃないよ!」と叫びたい気持ちをぐっとこらえながら、Yさんはふと考えます。高いランクの大学を目指そうと息子に言ってきたのは私たち親だし、息子が頑張ってきた努力の結果はしっかり認めたい。そしてその大学に合格したのは本当にすごいことです。

とはいえ、「オレの親はFランだから」なんて、その言葉を親の前で言えるのでしょうか。

親の努力は伝わっているのか

思い返せば、Yさんたち親世代が大学受験をしたころは、今とはまったく違う時代でした。

 「親の学歴を超えた」と軽く言うけれど、“大学全入時代”と言われる現在とは、受験環境も選択肢の幅も、家庭や社会の経済状況も大きく違います。

「Fラン」や「私立文系」と簡単にカテゴライズされがちですが、それぞれの時代に、それぞれの環境で必死に頑張ってきた親たちの努力は、たった一言で片付けられるものではありません。この先、彼らが社会に出たとき、親たちがどれだけの試練を乗り越えてきたのか、いつか理解できる日が来るのでしょうか。

それでも、やっぱり「おめでとう」

とはいえ、息子の合格は親としては心から嬉しいもの。「親の遺伝子を越えた」なんて言われても、結局のところ、親は子どもの成長を願い続ける存在なのです。そして、彼らがいつか親になり、自分の子どもから「遺伝子越え!」なんて言われたとき、初めて今の私たちの気持ちがわかるのかもしれません。

春からの新生活に胸をふくらませている息子に、Yさんは心の中で静かに語りかけました。

「息子よ、本当に合格おめでとう。いつか、あなたも親の気持ちを知る日が来るでしょう」

(まいどなニュース特約・松波 穂乃圭)

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  • そいつぁ凄えなwしかしボーズ「凄え」と「偉い」は似て非なる別物だって知ってるか?
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