片目が不自由でも大丈夫！猫好き家族に元気いっぱいの子猫がやってきた　驚きの適応力で先住犬と“ワンニャンプロレス”親友に

元保護猫の男の子「リク」くんは、生後4カ月のとき、縁あってXユーザー・くうちゃんとリク(の姉ちゃん)さん（@ku_s_815）家族の一員になりました。片目が不自由なものの、活発で好奇心旺盛。飼い主さん家族に笑顔をもたらす存在になっています。

【写真】預りさん宅にいるころ…片目は赤く腫れていました

飼い主さんとその家族は、猫が大好き。しかし、姉が幼いころ猫アレルギーだったため、実際に迎えることはありませんでした。

姉が結婚して実家を離れた後、今度は甥っ子に犬アレルギーがあることが判明。そこで空気清浄機やこまめな掃除でアレルギー対策を徹底したところ、発症を防げるようになりました。そんなとき、飼い主さん家族に転機が訪れます。

「対策をすることで猫さんもお迎えできるのでは…と思い、姉に相談しました。すると、姉から『職場に保護猫活動をしている人がいるんだけれど、片方の目にハンディキャップのある子で、まだ里親さんが決まっていない子がいる。話を聞いてみる？』と言われたのです」

その話を聞いた飼い主さんのご家族は、すぐに前向きに検討を始めました。というのも、かつて祖母と暮らしていた猫も片方の目が不自由だったため、サポートが必要な子を迎えることに対して、家族に抵抗は全くなかったのです。

家族全員の賛同を得て、話はトントン拍子に進み、生後4カ月だったリクくんをお迎えすることになりました。

次々と家族を驚かせるリクくん

リクくんが家に来る日、飼い主さんとお母さんは猫と暮らすことが初めてだったため、ドキドキしたといいます。緊張と期待が入り混じる中でのお迎えでしたが、リクくんはとても人懐っこく、すぐに家族に馴染みました。

「我が家に来るまで保護主さんにかわいがられていたからか、最初から人懐っこく、元気いっぱいでした。トイレの失敗も一度もなく、お利口さんぶりに驚かされました」

また、心配だったのは先住犬の「くうちゃん」との関係。しかし、リクくんはそんな心配をよそに、驚くような行動を見せました。

「最初は別室で過ごしてもらいましたが、リクは全く気にする様子もなく、部屋の仕切りを飛び越えてくうちゃんのいる方へ。予想外の行動にびっくりしました」

その後1週間ほど様子を見て、ふたりの相性が良さそうだったため、仕切りを外して一緒に過ごせるようにしました。体のサイズがまったく違うリクくんとくうちゃんですが、今では毎日のように“ワンニャンプロレス”を繰り広げるほど仲良しに。「慣れるまで何カ月もかかる」と覚悟を決めていた飼い主さん家族を驚かせるほど、リクくんは社交上手だったようです。

家族を虜にする愛らしさとこれからの願い

さて、リクくんを迎えてからというもの、家族全員デレデレに…！

「父は最初、『猫がいると家がボロボロになる』と浮かない顔をしていました。でも今では、仕事から帰るとまずリクに『ただいま〜』と声をかけるほどメロメロです。姉や甥っ子たちも、リクと会うためによく遊びに来るようになりました」

リクくんの性格は、とても活発で好奇心旺盛。何にでも興味津々で、新しいものを見つけるとすぐに鼻をクンクンさせ、前足でちょいちょいと触れて確認します。また、くうちゃんが散歩に出かけるときは、うらやましそうな表情を浮かべながら玄関までついてくるそうです。

「すきあらば、玄関の脱走防止ゲートを乗り越えて一緒に散歩へ行こうとするんです（笑）。全く怖いもの知らずですね」

そんなリクくんも、生後11カ月に。家族みんなにとって大切な存在であり、癒やしとなっています。

「片目が不自由だったからこそ、私たちのもとに来てくれた。そうでなければ、すぐに里親さんが見つかって、私たちは出会えなかったかもしれません」

リクくんの片目は、「光をなんとなく感じられる程度」だと獣医師から言われています。手術の選択肢を検討中ではありますが、日常生活には全く支障がなく、元気いっぱいです。見えない側からおやつを差し出すと気づかないこともありますが、それ以外は普通に過ごしています。

「猫風邪が視力を奪うこともあると知り、外で暮らす猫たちがどんな病気になるかわからないことを痛感しました。リクとの出会いを通じて、保護活動への関心がさらに高まりました。もっと多くの子たちが幸せになれるよう、自分たちにできることを考えていきたいです」

（まいどなニュース特約・梨木 香奈）

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