ロッテ・建山コーチに聞いた“勝ち試合”のリリーフ陣の運用

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2025年04月07日 10:30  ベースボールキング

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石垣島春季キャンプ中、ブルペンで話し合うロッテ・建山コーチ(左)と中森俊介(右)[撮影=岩下雄太]
 ロッテは今季もリリーフ陣は開幕から決まった形の勝利の方程式を採用せず、場面や状況に応じて投手をうまく起用している。



 3月28日のソフトバンクとの開幕戦では、0−1の5回から中森俊介が登板し、2イニングを無失点に抑えると、6回に一挙6点を奪い逆転に成功、7回にも1点を追加し7−1となった7回から鈴木昭汰、小野郁、菊地吏玖のリレーで逃げ切った。翌29日は4−4の6回から高野脩汰が2回、8回・横山陸人、9回・ゲレーロ、5−4となった10回裏は益田直也が試合を締めた。



 開幕3連勝となった30日の試合は、4−4の7回に木村優人が1回を無失点に抑えると、勝ち越した直後の8回がゲレーロ、3点差の9回は守護神の益田ではなく、鈴木がマウンドに上がり1回を無失点に抑えた。4月5日の楽天戦でも、1−0の9回に益田ではなく、ゲレーロが登板し1回・15球、オールストレートで楽天打線をねじ伏せた。



 今季もシーズン終盤を見据えて、リリーフ投手を起用しているように見える。建山義紀コーチは「年間しっかりみんな活躍してもらうのが大切になってくるので、そこの運用は気をつけていますね」と明かす。



 勝ち試合の9回の投手起用を見ても、益田、鈴木、ゲレーロが登板するなど、今季も複数の勝ちパターンで逃げ切りを図っていこうとしているように感じる。



 「相手打線を見ながらになりますし、ブルペンには8人ベンチに入っていますけど、全員勝ちパターンでいけるくらい状態が良いので」と建山コーチ。



 その時の状態に応じて、良い投手が勝ち試合で投げていく予定なのだろうかーー。



 「そうですね、それが大前提として疲労させないことが一番大事になってきます」。



 勝ち試合で投げる投手に求めることについて建山コーチは「勝ちに関して言えば、全員点差を詰められても勝ち試合をしっかり勝ち切る、失点をしても勝ち切るところなので、いつもゼロで帰ってきてくれとは思っていないです」との考えを示した。



 気になるのは、左のリリーフ、中森俊介、木村優人といった将来は先発で期待のされる投手たちの起用法。現在、左のリリーフは高野脩汰が一軍登録抹消されたこともあり、鈴木のみ。ただ、左のリリーフをワンポイントで起用するようなことが少なく、ベンチに左のリリーフが1人でも問題がないようにも見える。



 建山コーチは「他の右ピッチャーも左バッターを抑えてくれますし、ファームにいい左ピッチャーがいますけど、左ピッチャーだからといって、左ピッチャーが必ずとは思っていないですね」とのこと。



 中森、木村は現在ロングリリーフのような役割を担っているが、6連戦になった時に先発での起用も視野に入れているのか訊くと、「彼らに関しては色々な可能性があって、そういうことも視野にはもちろん入れていますし、ひょっとしたらリリーフで外せなくなるかもしれないですし」と、その時のチーム状況によって臨機応変に起用していくつもりだ。



 長いペナントレース。ファームにいるリリーフ陣の力が必要になってくる。現在、西村天裕、澤田圭佑、坂本光士郎、東妻勇輔、中村稔弥といった一軍でも実績のある投手たちがファームに控えている陣容。



 建山コーチは「二軍にいるピッチャーのレベルが高いので、誰かが疲労が溜まったら変わることもありますし、色々考えています」と話した。



 ロッテは近年、夏場以降失速傾向にある。守り勝つ野球を展開しているチームにおいて、リリーフ陣は勝利への命綱。1年間、リリーフ陣を良い状態でマウンドに上げるため、今季もしっかりとマネジメントしていく。



取材・文=岩下雄太

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  • 西村天裕、澤田圭佑、坂本光士郎、東妻勇輔、中村稔弥→イマイチな輩ばかりだな。
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