大切な愛猫がおかしな行動を見せたら…? 獣医師が教える「病気の予兆サイン」を見逃すな

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2025年04月11日 15:50  女子SPA!

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 大好きな愛猫と触れ合うのが一日での一番の癒しという猫好きな人はたくさんいると思います。

 そんな人にとって一番の心配は、大好きな猫ちゃんが突然病気で亡くなってしまうことではないでしょうか。

 ただ、愛猫がいつもと様子が違っていても、それが病気につながる異変なのかは、素人にはなかなか判断がつかないもの。

 そこで、長年、患猫を診てきた森動物病院院長で、『愛猫かぶ20歳まで一緒にいたかった〜高齢猫を看取るまで〜』で監修を務める獣医師・森健三先生に、病気の予兆サインについて教えてもらいました。

(本記事は、『愛猫かぶ20歳まで一緒にいたかった〜高齢猫を看取るまで〜』より一部を抜粋し、再編集しています)

◆猫の食欲不振や体重減は要注意!

 食欲がなく体重が減るというのは、さまざまな病気のサインとして現れる、と森先生は指摘します。

「体重が減る以外にも、ほかにも変化がないか注意深く観察し、獣医師に相談してください。もし、病気ではなくストレスなどで食べない場合でも、まったく食べない状態が2〜3日続くと肝障害になる可能性があります」(以下、すべて森先生)

◆セルフグルーミングや爪とぎの減少も不調のサイン

 猫が自分で毛づくろいするセルフグルーミングは、リラックスしているときや気持ちを落ち着かせたいときに行うものです。

「そのようなリラックスしているときの行動をやらなくなったということは、身体のどこかに不調がある可能性があります。爪とぎも同様で、急にやらなくなるなら、不調のサインかもしれません」

◆猫は不調になると部屋のすみや暗い場所、冷たい場所にいる

 猫はもともと、具合が悪くなると姿を見せなくなる習性がある、と森先生は言います。

「おそらく、放っておいてほしい、人間にかまわれたくないという本能による行動なのでしょう。

 飼い猫が家の内外を自由に行き来することが多かった時代には、具合が悪くなると外に出ていったのでしょうが、現代は完全室内飼いのケースが多いので、それもできません。

 外に出ていく代わりに、できるだけすみの暗い場所にいるのだと思います」

 具合が悪くなると冷たい場所にいるという話もよく聞きます。

「体調が悪くて身体を冷やしたい場合もありますが、隠れやすい場所というのはたいがい日の当たらない暗い場所が多いので、それが冷たい場所だったということも考えられます。

 実際、具合の悪い猫を病院に連れてきた飼い主さんの多くが『気づくと、部屋のかたすみにうずくまるようになった』と言います。そして具合がよくなると『部屋の真ん中や明るいところに来るようになった』と言うので、どんな場所にいるかは、好不調のひとつのサインとして見ることができます」

◆多飲多尿と尿量増加。トイレの長さや回数の多さも要チェック!

「水をよく飲み、尿の量も増えるというのは、腎臓系の病気に多い症状です。糖尿病や甲状腺機能亢進症でも、水をよく飲むという症状が見られますので、注意が必要です。

 また、トイレに頻繁に行くのが、尿を出しても残尿感があるからだとしたら、膀胱炎の可能性があります」

 猫は便秘になりやすく、トイレでしゃがむ時間が長いなら便秘かもしれない、と森先生は指摘します。長く続くようなら病院に相談しましょう。

「猫は健康時でも嘔吐することがありますが、頻繁な嘔吐や下痢は、甲状腺機能亢進症など代謝の病気やがんの可能性がありますので、回数や体調に注意してみてください」

◆歩き方がおかしい

 実は猫の歩き方にも病気のサインが隠されているのです。

「足をひきずったり、特定の足をかばうようにして歩いている場合、足にトゲのようなものが刺さっている、骨折しているなどの外傷性のほかにも、関節や神経系の異常が原因のこともあります。

 特に高齢猫は、関節に変化が起きる変形性関節症という病気になりやすいため、歩き方が変だなと感じたら、病院で調べることをお勧めします」

◆猫にストレスを与えないことが大切

ストレスはいろいろな病気の原因となるので、極力与えないようにすることが大切です。

「病院に連れていくことが大きなストレスになる猫は、獣医師に相談してみてください。疑われる病気によっては、飼い主さんが家で尿を採取して病院に持っていき検査するという方法などもあります」

 最後に森先生に、猫のストレスのサインにはどのようなものがあるのかを教えてもらいました。

「『食欲がない』『粗相をする』『過度なグルーミング』『はげしく鳴く』『狭いところにずっと隠れている』など普段と違う様子が見られたら、それはストレスのサインかもしれません。よく観察して、ストレスの原因と考えられるものを取り除いてあげてください。それでも変わらない場合は病気の可能性もありますので、すぐに獣医師に相談することをお勧めします」

【女子SPA!編集部】
大人女性のホンネに向き合う!をモットーに日々奮闘しています。メンバーはコチラ。X:@joshispa、Instagram:@joshispa

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