桜花賞に出走するエンブロイダリー(撮影:下野雄規) 今週の日曜日は、阪神競馬場で桜花賞(GI・芝1600m)が行われます。
過去10年の桜花賞では前走でチューリップ賞に出走していた馬が2勝2着8回3着5回となっています。また、近年は阪神JFから直行する馬も多く、前走が阪神JFだった馬は3勝2着2回となっています。
過去10年のチューリップ賞はすべて桜花賞と同じ阪神芝1600mで開催。また、阪神JFは桜花賞と同格のGIとなります。前走で同じコースや同格のレースを経験していることがアドバンテージになると言えるかもしれません。
桜花賞のトライアルレースはフィリーズレビューやアネモネSなどがあり、ステップレースもクイーンCやフラワーC、フェアリーSなど様々なレースがあります。しかし、チューリップ賞や阪神JFと比べると好走馬の数は少なくなっていますし、今年の桜花賞でもまずは前走でチューリップ賞や阪神JFに出走していた馬に注目してみるのがいいかもしれません。
ここでは、上位人気が予想される馬の死角となりそうなデータをひとつ紹介します。
【条件】
前走クイーンCに出走(ただし、前走1番人気の馬は除く)
[0-0-0-14]複勝率0%
該当馬:エンブロイダリー、マピュース
(過去の該当馬:23年ハーパー3番人気4着)
※特に言及のない限り、データは過去10年間を対象にしています。
上位人気が予想されるエンブロイダリーが該当しました。
過去10年の桜花賞で前走がクイーンCだった馬は20頭が出走し1勝3着1回。好走したのは22年スターズオンアースと19年クロノジェネシス。この2頭はどちらも前走のクイーンCで1番人気の支持を集めていました。しかし、前走のクイーンCで2番人気以下だった馬はすべて凡走と厳しい結果になっています。
過去10年のクイーンCはすべて東京の芝1600mで開催。桜花賞と同じ距離ではありますが、東京は左回りで桜花賞が行われる阪神は右回りとなっています。前走で左回りを経験したことが右回りの阪神では活かせないどころか、むしろマイナスに働いてしまうことがこのような傾向となっている要因かもしれません。
該当馬に挙げたエンブロイダリーは前走のクイーンCで3番人気となっています。2着に2馬身半差をつけて快勝こそしていますが、過去の桜花賞の傾向からは厳しい結果が待ち受けているかもしれません。
エンブロイダリーは今回が初めてのGI出走となりますので、大舞台の雰囲気を経験していない点も気になるところです。ハイレベルなメンバー相手でこれまでに経験したレースよりもタフな競馬になる可能性もありますし、人気ほどの信頼はしづらい印象です。これまでにGIで走った経験のある馬たちの方が配当の妙味はありそうですし、それらの馬の評価を上げて考えた方が配当も上積みできるのではないでしょうか。
重賞レースの参考に、是非お役立てください。