
フィギュアスケートの最強国を決める世界国別対抗戦が17日、東京体育館で開幕した。
【写真を見る】フィギュア世界国別対抗戦が開幕、日本は初日2位スタート「“ごめんね”はいらない」キャプテン坂本花織がチームを鼓舞
国別対抗戦は国際スケート連盟(ISU)が主催する唯一のフィギュアスケート団体戦であり、また来年2月に開催されるミラノ・コルティナオリンピック™前最後の団体戦でもあるため、メダルの行方を占う場としても注目されている。
大会1日目はアイスダンスのリズムダンス、男女シングルのショートプログラム(SP)を終え、日本は合計44ポイントを獲得。首位アメリカと8ポイント差の2位でスタートした。
女子シングルに出場した坂本花織(25、シスメックス)は、ジャンプの着氷が乱れてSP2位。それでも1位で世界選手権覇者のアリサ・リウ(19、アメリカ)とは僅差で、逆転のチャンスは十分にある。
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その坂本は自身の演技を振り返って、「世界選手権でミスがあったので、とにかく今日はノーミスで終わりたい気持ちがあった。ちょっと惜しいところで終わってしまったので、課題を残して『来シーズン頑張れよ』という意味の失敗だったのかなと思います」と苦笑い。
坂本は2大会連続でチームジャパンのキャプテンを務める。前回はスケジュール面やコンディション面で大変だったと振り返るが、それでも「楽しかった」が勝り、今回立候補したという。自身の演技に納得が行かずとも、今大会は団体戦。チームとして戦う姿勢を忘れない坂本。
「今日は佐藤駿選手がノーミスをしてくれて、それ以外の選手にはちょっとミスがあって。キスクラに帰ってきたときに“ごめんね”って帰ってきたので、ごめんねとかは本当にいらなくて。もちろん試合なので緊張感はありつつ、でもストレス無く楽しんでもらえたらなと思っているので、明日は失敗しても“やっちゃった”くらいの勢いで、試合だけど楽しんでもらえたら。明日自分は試合がないので100%応援に力を注いで、チームジャパンを精一杯盛り上げて良い方向に持って行けたら良いなと思っています」
また、国別対抗戦の名物と言えば、各国思い思いの装飾や仮装で彩るキス・アンド・クライ。
チームジャパンの装飾も坂本が主導で進めた。「盛り上げや飾り付けは得意分野」と語る坂本は、優勝を意識したという金色の風船や、日本らしく桜をチョイス。「本領発揮できる場があってすごく楽しいし、それでみんなが『すごくきれい!』『めっちゃ楽しかった!』と言ってくれたら自分としてもより嬉しくなる」と、今度は坂本らしい笑顔を見せた。
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2009年に始まり、今回で9回目を数える世界国別対抗戦。日本は過去8大会すべてで表彰台に上がり、2012年と2017年に優勝。スケーターとして円熟味を増すキャプテンの坂本が、8年ぶりの王座に向け、チームを引っ張る。
※大会1日目終了時点の順位は以下の通り。
1位 アメリカ 52ポイント
2位 日本 44ポイント
3位 フランス 34ポイント
4位 イタリア 30ポイント
5位 カナダ 28ポイント
6位 ジョージア 25ポイント
大会2日目(18日)は、ペアのショートプログラム、アイスダンスのフリーダンス、男子シングルのフリースケーティングが行われる。
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