「母さんに相談してみる」が口ぐせの夫 家族旅行もまたお義母さんが同行 “マザコン気味”な態度にモヤモヤ…どう向き合えばいい?【専門家が解説】

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2025年04月20日 12:20  まいどなニュース

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夫がいつも義母に意見を聞いたり旅行に連れていくのはなぜ? ※画像はイメージです(nuiiko/stock.adobe.com)

小学生と保育園に通う子どもがいる30代の女性Aさん。そろそろ小学生の子どもを習い事に通わせようと夫に意見を聞くと「母さんに相談してみる」と言われてしまいます。この夫の発言を聞いたAさんは、自分の子どものことなのに夫がなぜお義母さんに意見を聞くのか理解ができません。

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また夏休みに家族で旅行をしようと計画を立てていると、「せっかくだから母さんも誘わないか?」という夫の提案から、お義母さんも一緒に行くことになりました。家族水入らずで旅行のはずがお義母さんも一緒に行くことになり、Aさんは旅行前から憂鬱に。「またお義母さん?」「マザコンじゃないの?」と心の中で思わずつぶやいてしまいました。

Aさんとお義母さんの関係は良好で、トラブルもありません。しかし何かあればすぐ夫は「母さん」といい、自分たち家族を後回しにする姿勢なのがAさんは気になっています。この問題について、Aさんは夫に「もう少し家族を優先してほしい」と伝えていますが、夫の考えは変わりません。

Aさんや子どもよりも自分の親を優先する夫の考え方は、もう直らないのでしょうか。自分を成長させる技術「セルフマスタリー」の専門家である北原万紀さんに話を聞きました。

ーなぜ夫はお義母さんを優先するのでしょうか

みなさん誰しもが、自分だけの「価値の優先順位」を持っています。Aさんはおそらく「家族」を人生で重要視しているのでしょう。特に「子育ての方針」についての意見や協力が得られないと強く憤りを感じる場合、そのテーマに対して深い関心や責任感を持っていることが伺えます。

一方、ご主人が「母親の意見を優先している」ように見えても、じつは「自分にとって自然なこと」として、無意識のうちにそのように行動している可能性が高いです。

ただ、「せっかくだから母さんも誘わないか?」と言っている様子を見ると、「お母さんを旅に連れて行く・子どもに祖父や祖母などの大きな家族関係に触れさせる」ことを重要視している可能性があります。

さらに、子育ての方針について母親を頼りにするのは、性別による役割(ジェンダーロール)の影響もあるかもしれません。日本では「男は仕事、女は家庭」という分業意識が根強くあります。ただ、ここで一番大切なことは、相手の価値観が間違っているわけではないということ。お互いの背景や価値観がただ違うだけであることを理解しておきましょう。

ー家族を優先してほしいときは、どうすればいいのでしょうか

「自分の関わり方をデザインすること」が鍵となります。すぐに使える具体的な関わり方を3つご紹介します。

まずはAさん自身の感情の違和感を「自分ごと化」し、相手も「自分ごと化」しやすい質問に変えてみましょう。何かしらの理由で「お義母さん」が一緒にいる旅は憂鬱に感じているわけですから、この憂鬱の原因としてAさんご自身の満たされない心の方を受容することが先かもしれません。「私はお義母さんがいると、実は気を使って楽しめないの」といったようにです。

また、「私は子どもが楽しめるこういう旅にしたい。あなたはどう思う?私はあなたの考えが聞きたい」というように、尊重する形にすると、相手の思考は誰かの代弁から自分の声に戻ってきます。人は「自分の意見を聞かれている」と感じると、自発的に話しやすくなります。

2つ目は、意見を求める時は、逃げ道を用意しましょう。具体的には「意見だけ聞かせて」というように、相手のプレッシャーを下げます。すると相手は「意見=判断材料の1つ」と扱われるとわかり、答えやすくなるでしょう。

また、内側から動機づけをしましょう。たとえば「〇〇のことになると、あなたの考え方ってすごく頼りになるよね」などの信頼の言葉があると、「自分が必要とされている」と感じるスイッチが入ります。

最後に、自分の想いをシェアしましょう。「あなたも責任を持ってよ!」と責めるのではなく、「私のなかにこういう想いがある」と伝えることで、相手も「そうだったんだ」と心を開きやすくなります。

価値観が違うことは、悪いことではありません。ただ、その違いをどう橋渡しするかで、関係性の質は大きく変わっていきます。相手を変えようとする前に、「自分の関わり方をひとつ変えてみる」その小さな一歩が、大きな変化をつくっていきますので、試してみてください。

◆北原 万紀(きたはら・まき)株式会社GSEコンサルティンググループ代表取締役 LOVE OUR LIFE, LOVE OUR FUTURE 〜私たち一人ひとりの力を信じて〜のビジョンのもと、多くの方が自分の人生を愛し、その波及効果を周囲の方に届ける人材になるためのユニバーサル教育ブランド LIFE MANDALAを展開。個人・家庭・職場・教育現場まで、自分を成長させる技術「セルフマスタリー」の教育プログラムの企画開発を行う教育コンサルティング会社の代表。

(まいどなニュース特約・長澤 芳子)

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  • 残念ながら、マザコン・サイマー・浮気癖・暴力癖は死ななきゃ治らんよ…
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