
子どもとデパートなどに出かけると、キッズコーナーに設置されている乗り物遊具で遊びたいと子どもにお願いされることはよくあることでしょう。乗って動かすためにはお金が必要となるため、親御さんは無条件で「いいよ!」と言ってあげられないものです。
【漫画】「もったいないでしょ?」と言い返してくる母親にモヤッ…全編を読む
しかし、他の子どもが遊ぶタイミングに合わせて勝手に一緒に乗ってしまう困った子どももいるようです。そんな困った子どもとその親の様子を描いた漫画『タダより安いものはない!』(作:神谷もちさん)がSNS上で注目を集めています。
妊娠中の堀田たまみは、夫のいない土曜の昼下がりを第1子で幼稚園児の娘・まいとともに、大型スーパーのキッズコーナーで過ごすことを日課にしています。「のりもの大好き!」という長女に「のっておいで〜」と言うたまみ。そのひと言から、ちいさな違和感は始まっていたのです……。
ある親子がお金を入れると動き出す乗り物遊具で遊ぼうとしているところ、乗り物が動き出す直前に、まいは誰にも許可を取ることなく反対側の空いている席に無断で乗り込みます。勝手に乗り込んだまいの様子に呆然とする大人には見向きもせず、遊具が動き終わると同時にピョンと降りて走り去りました。
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「のりもの乗ったよ!」と戻ってきたまいに、たまみは笑顔で「よかったね」と声を掛けます。しかも「もういちど乗りたい〜」という娘に対して、それを止めようとせず「1人で乗ってる子がいたら、乗せてもらいな」と無断で一緒に乗り込む行為を推奨するのでした。
ただ、この行為はいつも成功しているわけではありません。ある時、いつもと同じように空いている遊具に乗るまいに、「一緒には乗れないよ!」と注意をする親御さんが現れます。しかし、まいは諦めきれず「いやだ!のりたい」と駄々をこね始めます。この騒ぎに気づいたたまみは、そこに駆けつけて注意を受けることに……。
拒否されると…「もったいないとおもわないんですか!」
遊具にお金を入れて子どもを遊ばせようとしていた親御さんに、お金を払わずに勝手に遊具に乗り込む行為を非難されたたまみは、それが悪い事であるとまったく理解ができず「気にせずお金を入れてください!」言います。しかしまいが一緒に乗っている状態で遊具を動かすことを拒否されたため、たまみは「もったいないとおもわないんですか!」と逆に親御さんに詰め寄るのでした。
どうやらたまみにとって、乗り物遊具の空席を使わせてくれないのは子どもへのいじわる行為と受け取っているようです。たまみやまいの行動に対して読者からは「こんな子ホントにいるのかな?ビックリ」や「知り合いにいたわ。自分は出さないけど便乗して乗せる人が。ほんまケチというか、卑しいというか....」など、驚きや非難だけでなく実際に同様のトラブルに遭遇した人の声などがあがっています。そこで同作について、作者の神谷もちさんに話を聞きました。
ー作品にするエピソードは、どのように見つけていますか?
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友人や私自身が実際に遭遇したトラブルを参考にして漫画化していくことが多いですね。
ー同作を描く時に一番こだわったポイントを教えてください。
重い内容になりがちなので、読者さんのストレスにならないようあえて深刻なコマをギャグテイストにしています。今回の主役のたまみは、ころころとしていて天真爛漫で可愛くギャグテイストが似合うキャラクターに設定しました。
ー読者からのコメントで印象的だったものはありますか?
一定数の方が「空いている方に乗られても気にならない」とコメントしていただいていたことに驚きました。はたしてこの先たまみはどうなっていくのか、続きの話もぜひご覧ください。
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(海川 まこと/漫画収集家)