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鳥山明の漫画『ドラゴンボール』の世界では、通貨の単位は何なのか、ご存じだろうか。答えは「ゼニー」である。この単位はたびたび登場するので、覚えている人も多いかもしれない。「銭」を「ぜに」と呼んだことに由来すると思われる。
『ドラゴンボール』には数多くのお金持ちが登場する。その筆頭格であり、最高レベルのお金持ちといえば、やはりカプセルコーポレーションの社長の娘、ブルマではないだろうか。世界中で愛用されているホイポイカプセルを発明したことで莫大な富を手にしていると推定されており、実際に作中に登場するブルマの家は大豪邸そのものであった。
また、惑星ベジータの王子であるベジータもまた、超リッチな立場と言えるだろう。フリーザの下でサイヤ人は働く立場にあったが、それでもベジータは何不自由ない暮らしをしていただろうし、地球よりもはるかに進んでいた文明の恩恵を大いに受けていたことは間違いないだろう。
その後、ベジータはブルマと結婚することになる。ブルマはそれまでヤムチャと交際していたので、ベジータとの結婚はかなり意外性をもって迎えられた。しかし、ベジータもブルマもリッチな立場であることは共通点であった。ベジータは自宅の中にトレーニングルームを設置させるなど、なかなか豪快にお金を使っている。
働かなくてもカプセルコーポレーションの豊富な資金力のおかげで、ひたすらトレーニングに没頭できる。最高の理想的環境であろう。そういう意味で、ブルマとの結婚はベストな選択だったといえるかもしれない。
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ほかにも、『ドラゴンボール』に登場するお金持ちと思われる団体、人をいくつか挙げてみよう。
まずは、レッドリボン軍である。世界最悪の軍隊であり、人々に恐れられる存在である。その拠点はまるで城のようなデザインであり、最新鋭の兵器を多数備え、ドクター・ゲロが人造人間を開発するための資金も拠出していたと思われる。こうした背景から、相当な資金力を持っているのは間違いないだろう。
そして、格闘技の世界チャンピオンであるミスター・サタンとその娘のビーデルも、間違いなく相当なお金持ちであろう。サタンは作中ではたびたび地球のピンチを救ったことになっており(実際は違うのだが)、そのたびに報奨金のような形で巨額のお金が舞い込んでいると思われる。また、広告出演などをしてスポンサーなどがついている可能性もある。
また、ちょい役ではあるが、占いババのもとに失くしものの在り処を占ってもらったお金持ちや、セルに吸収されそうになってピッコロに助けを求めた、この町で一番のお金持ちを称するおじさんなどもいる。『ドラゴンボール』はこういった脇役もなかなかクセが強く、インパクトに残る。
主人公・孫悟空の家はどうか。困ったことに、結婚後も悟空はまったく働こうとしなかった。悟空が家庭に入れたお金はほぼゼロに近いかもしれない。しかし、チチの父・牛魔王が財宝をたくさん持っていたことから、生活にはそこまで苦労しなかったと思われる。だからこそ、悟空の息子・悟飯の教育にお金をかけることができたのであろう。
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悟空の死後、牛魔王の財産が尽きてしまうことを不安視していたチチの描写もあったが、魔人ブウ戦を経てサタンと友好的な関係になってからは、サタンからの資金援助もあったに違いない。そう考えると、悟空の家もブルマの家ほどではないが、あまりお金に不自由なく暮らせていたのではないかと推測できる。
最強の悪であり最高のお金持ちを一人忘れていた。フリーザである。フリーザは宇宙の地上げ屋という設定があった。バブル期に都心で見られた地上げを宇宙規模で行っていたフリーザこそが、作中で最高のお金持ちなのかもしれない……と想像するのだが、いかがだろうか。
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