日本代表がゴールラッシュ! [写真]=金田慎平 FIFAワールドカップ26アジア最終予選・グループC第10節が10日に行われ、日本代表とインドネシア代表が対戦した。
昨年9月からはじまった最終予選の戦いも、いよいよ“ラストマッチ”を迎える。ここまでの日本代表は、2次予選を6戦全勝無失点とパーフェクトな出来で終えると、最終予選でもここまで6勝2分1敗を記録。3月シリーズの初戦だったバーレーン代表戦を2−0で制し、3試合を残しての“史上最速”で、8大会連続8回目の本大会出場を決めた。
だが、その後行われた3月シリーズ第2戦、サウジアラビア代表とのホームゲームはスコアレスドローで終了。そして6月シリーズに入り、メンバーを大幅に入れ替えた中で迎えた5日、アウェイでオーストラリア代表に0−1で敗北。今節は3試合ぶりの白星を飾り、最終予選を良い形で締め括りたい。
そんな今節は、ここまでの最終予選の戦いで3勝3分3敗の成績を残し、グループCの4位につけるインドネシア代表と激突。前節、オーストラリア代表が日本代表を破ったことで、2位以内に入る可能性は消滅したものの、インドネシア代表は中国代表戦を1−0で制しており、既にプレーオフ(※アジア4次予選=最終予選の各組3位・4位が3カ国ずつ2組に分かれ、1回戦制の総当たり戦で対戦。各組1位がワールドカップ出場となり、2位が5次予選に回る)進出が決まっている。1938年のフランス大会以来(※当時はオランダ領東インドとして出場)、20大会ぶりの本大会出場に向けて、弾みをつけたい最終節だ。
インドネシア代表を率いるのは、現役時代にアヤックスやバルセロナなど欧州ビッグクラブで活躍したパトリック・クライファート監督。今年1月から指揮を執る同監督の体制下では、2勝1敗と好成績を残している。過去の対戦成績では12勝2分6敗と、日本代表が大きく勝ち越しているが、今節は21世紀に入ってから初となる日本代表撃破を目論む。
そんなインドネシア代表とのゲームに向けて、日本代表を率いる森保一監督は、前節のオーストラリア代表戦からスターティングメンバーを9名入れ替えた。連戦となるのは佐野海舟、鎌田大地の2名のみで、大幅な変更が敢行されており、鈴木淳之介と三戸舜介は同試合がA代表デビュー。キャプテンマークを巻くのは遠藤航ではなく、背番号10を託された久保建英となった。
試合は立ち上がりから日本代表が良い入りを見せ、11分には最終ラインから攻撃参加した鈴木淳之介がチャンスを演出。ペナルティエリア手前で遠藤航からの横パスを引き出し、アーリークロスを送ると、ボックス内で高く跳んだ町野修斗がヘディングシュートを狙ったが、シュートはクロスバーの上へ外れる。
日本代表としては最初のチャンスの逃す形となってしまったが、直後の15分には鎌田が違いを見せる。敵陣左サイド深い位置で鎌田からのスルーパスを受けた三戸が、タイミングを見てクロスボールを送ると、パサーだった鎌田がタイミングの良い動き直しからボックス内へ入り込み、ヘディングシュートを叩き込む。日本代表に3試合ぶりの得点を呼び込み、均衡を破った。
鎌田の先制点で勢いに乗った日本代表は、19分にもう1人のシャドーが”10番”らしい大仕事。左コーナーキックのキッカーを務めた久保は、ショートで鎌田にボールを預け、スイッチからボックス内へ侵入。ニアサイドを狙ったグラウンダーの折り返しはGKに阻まれたものの、こぼれ球を町野が拾い、マイナスへの落としを受けた久保はダブルタッチから右足を振り抜く。鮮やかな足技でゴールネットを揺らし、リードを広げた。
その後は日本代表がボールを握りながら、次の1点は生まれずに前半アディショナルタイムに入ったものの、前半終了間際にまたも鎌田が大暴れ。佐野海舟とのパス交換により、敵陣中央で前を向いた久保が、ボックス内へスルーパスを送ると、引き取った鎌田がドリブルで独走。相手がスライディングで滑ったのを確認してから、ループでシュートを仕留め、日本代表が3点をリードして前半を終えた。
後半に入ると、2戦連続スタメンで格の違いを見せた鎌田に代えて、中村敬斗を投入。日本代表は攻撃の手を緩めることはなく、55分には三戸からの落としを受けた中村が、ドリブルでスペースを前進。相手を引き付けてボックス左へスルーパスを送ると、町野は左足で浮き球のボールを折り返し、最後はフリーで待っていた森下龍矢が右足一閃。強烈なダイレクトボレーをゴールネットに突き刺した。
さらに日本代表は直後の58分、高井幸大からのパスを受けた佐野海舟がうまく反転し、前線へパスをつけると、町野のポストプレーから久保にボールが渡る。浮き球のループパスを背後に落とすと、動き直していた町野が左足で流し込んだ。ここまで2アシストを記録していた町野が自らゴールも奪い、日本代表が5点目を奪った。
大幅なリードを奪った日本代表は61分、三戸を下げて佐野航大を投入。佐野航大にとっては日本代表デビューとなっただけでなく、佐野海舟&航大の兄弟が同時出場となったが、兄弟同時の日本代表出場は、2006年8月のAFCアジアカップ2007予選における佐藤勇人氏と佐藤寿人氏以来約19年ぶりとなった。
続けて、日本代表は69分、久保と森下に代わって、細谷真大と佐藤龍之介が出場。佐野航大と同じく日本代表デビューとなった佐藤龍之介は、18歳237日で日本代表の最終予選最年少出場記録を塗り替えている。
メンバーを入れ替え、押せ押せムードになった日本代表は、細谷と町野の2トップ、さらには中村や佐野航大らがゴールに迫るシーンを作り出す。78分には町野を下げて俵積田晃太を送り出すと、直後の80分には鈴木淳之介のパスを受け、俵積田が左サイドを縦突破。マイナスへの折り返しに反応した中村のシュートはブロックされたが、こぼれ球を細谷が押し込み、6点目が刻まれた。
試合はこのままタイムアップ。日本代表は最終予選のラストマッチを5−0のゴールラッシュで飾り、3試合ぶりの白星を手にした。
この結果、日本代表は7勝2分1敗の1位で最終予選を終えることとなった。次回、日本代表として臨むゲームは、7月に韓国で行われるE-1サッカー選手権2025決勝大会。同大会は国内組中心とメンバー編成となる見込み。その後、9月にはアメリカ合衆国遠征を控えており、メキシコ代表、アメリカ代表と、FIFAワールドカップ26の開催国との国際親善試合に臨む。一方で、インドネシア代表は10月よりプレーオフの戦いがはじまる。
【スコア】
日本代表 6−0 インドネシア代表
【得点者】
1−0 15分 鎌田大地(日本代表)
2−0 19分 久保建英(日本代表)
3−0 45+6分 鎌田大地(日本代表)
4−0 55分 森下龍矢(日本代表)
5−0 58分 町野修斗(日本代表)
6−0 80分 細谷真大(日本代表)
【スターティングメンバー】
日本代表(3−4−2−1)
GK:大迫敬介
DF:高井幸大、瀬古歩夢、鈴木淳之介
MF:遠藤航、佐野海舟、森下龍矢(69分 佐藤龍之介)、三戸舜介(61分 佐野航大)、久保建英(69分 細谷真大)、鎌田大地(46分 中村敬斗)
FW:町野修斗(78分 俵積田晃太)
【ゴール動画】日本代表、最終予選ラストマッチで大量6得点
若い力が躍動🇯🇵
代表デビュー戦の三戸舜介がドンピシャクロス
鎌田大地が合わせ日本が先制
🏆AFCアジア最終予選
🆚日本×インドネシア
📺#DAZN ライブ配信
最強の #代表みようぜ pic.twitter.com/UiJxrYSRGL— DAZN Japan (@DAZN_JPN) June 10, 2025
これが新10番&ゲームキャプテン👑
セットプレーから日本が追加点
久保建英が絶妙なダブルタッチからネットを揺らす
🏆AFCアジア最終予選
🆚日本×インドネシア
📺#DAZN ライブ配信
最強の #代表みようぜ pic.twitter.com/JSTEo8XKQJ— DAZN Japan (@DAZN_JPN) June 10, 2025
あまりにも冷静
佐野海舟→久保建英→鎌田大地で中央突破
最後は鎌田が浮かせてネットを揺らす
🏆AFCアジア最終予選
🆚日本×インドネシア
📺#DAZN ライブ配信
最強の #代表みようぜ pic.twitter.com/H2PBMR9RQQ— DAZN Japan (@DAZN_JPN) June 10, 2025
「人生を変えたい」
強い覚悟を持って臨む森下龍矢
町野修斗のクロスに合わせ代表初ゴール🙌
🏆AFCアジア最終予選
🆚日本×インドネシア
📺#DAZN ライブ配信
最強の #代表みようぜ pic.twitter.com/seSxjEHtEp— DAZN Japan (@DAZN_JPN) June 10, 2025
今日大活躍🥷
町野修斗が1ゴール2アシスト
久保建英の絶妙なラストパスに合わせた
🏆AFCアジア最終予選
🆚日本×インドネシア
📺#DAZN ライブ配信
最強の #代表みようぜ pic.twitter.com/C6Gp3T3WUx— DAZN Japan (@DAZN_JPN) June 10, 2025
若きストライカーにもゴール
俵積田晃太の突破がチャンスを作る
最後押し込んだのは細谷真大🇯🇵
🏆AFCアジア最終予選
🆚日本×インドネシア
📺#DAZN ライブ配信
最強の #代表みようぜ pic.twitter.com/bOcyitmLKr— DAZN Japan (@DAZN_JPN) June 10, 2025