満員電車で寄りかかってくる男性にイライラ…“無言の反撃”の末、衝撃の展開に

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2025年06月16日 09:20  日刊SPA!

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※写真はイメージです。
 移動に欠かせない交通手段のひとつである電車。しかし、通勤や通学の時間帯は混雑するため、殺伐とした雰囲気がある。車内では譲り合いの精神を持って、お互い気持ちよく過ごしたいものだ。
 今回は、満員電車で“他人に体を預けてくる迷惑客”に出くわした2人のエピソードを紹介する。

◆満員電車で「体育の2人組ストレッチ」みたいな状態に

 松井智樹さん(仮名・30代)は、いつものように帰宅ラッシュの満員電車に乗り込んだ。

「本数が少ない路線なので、1本逃すと帰宅が遅れるんです。だから、みんな意地でもその電車に乗るという雰囲気なんですよ」

 その日も、ホームに到着した電車はすでにぎゅうぎゅう詰め。それでも乗らなければならない松井さんは、気合を入れて乗車した。

「過去最大級の混雑ぶりでした。自分の体が四方八方から押されて、もはやなにも考えられないくらいでした」

 発車して間もなく、異変が起きたという。背中にずっしりと“のしかかるような”重みを感じた。

「誰かが私に寄りかかっていると思いました。背中に体重を預けるどころか、背中に“乗っている”レベル。体育の授業の2人組ストレッチみたいな状態です」

 振り返ると、30代くらいの男性が後ろ向きで立ち、明らかに不自然な角度で体重をかけていた。松井さんの横は隙間がなかったが、背後には若干の余裕がある。つまり、男性が寄りかかる必要はなかった状況だった。

「満員電車だからって、なにをしても許されると思っているんですかね。私は、“その発想が一番迷惑だ”って腹が立ちました」

◆背中に乗るか乗られるかの静かなる攻防

 そこで松井さんは、“無言の反撃”に出ることにした。

「私も思いきり体重をかけ返したんです。完全に“背中バトル”の始まりでしたね」

 予想外の反撃に相手も応戦してきたという。どちらが先に相手を押しのけられるかという“背中の主導権争い”が、混雑した車内の水面下で展開されていた。

「相手は途中で“ぐぎぎぎ!”と小さく呻き声を上げてました。なにやってんだって感じですよね、冷静に考えると……」

 やがて松井さんの体力が尽き、わずかに体の力を抜いた瞬間、予想外の展開に。

 背中を預けていた男性がバランスを崩し、隣の中年男性に倒れかかったのだ。

「私の支えが突然なくなったからでしょう。急に隣の人に寄りかかって、本人も“やっちまった”って顔をしていました」

 その姿はどこか滑稽で、松井さんは思わず笑いをこらえた。やがて、電車が駅に到着し、2人は何事もなかったかのように別れたという。

「それ以来、電車で背中に温かい感触があると、“こいつもか!?”と条件反射で身構えるようになりました。冷静な大人な対応ってむずかしいものです」

◆“自立しない男”にイライラ

 中村沙耶さん(仮名・30代)は、久しぶりに通勤ラッシュの満員電車に乗った。

「普段は時間をずらして通勤できるので、あの“すし詰め状態”は本当に久しぶりでした」

 中村さんが利用するのは、最寄り駅から3駅だけの乗車。しかし、その3駅が地獄のようだったという。

「吊り革を持った状態でまったく動けませんでした。息苦しさすら感じるほどの密着具合でしたね。背負っていたリュックは足の間に挟んでいました。少しでも迷惑をかけないように配慮していたんです」

 しかし、電車が走り出してすぐ、違和感を覚えた。後ろに立っていた男性の体重が、じわじわと中村さんの背中にのしかかってきたのだ。

「最初は“満員だし仕方ないかな”って思っていたんです。電車の揺れでバランスを崩したのかなって……」

 だが、問題はそのまま体を預け続けてきたことだった。

◆“寄りかかり常習犯”の無神経さ

「時間が経っても、私の背中から離れる気配がありません。寄りかかるというよりは、“乗ってきてる”って感じ。こっちは片手で吊り革をつかんでバランス取ってるのに、完全に私に体を預けっぱなしです」

 中村さんは、気づいてもらうために体をよじってみたが、反応はなかった。むしろ、“わかっていて寄りかかっている”という確信が生まれたという。

「本当に腹が立ちました。『自分の足で立てよ!』って心のなかで叫んでいました」

 その後も、2駅にわたり“その重さ”に耐え続け、ようやく目的の駅に到着した。

「朝から他人の体重を背負わされて、イライラしたまま職場に向かいました。仕事よりも、あの時間が一番疲れました」

 電車では個人のマナーが大いに問われる。だが、不快に感じても声をあげにくい空気があるのは事実だ。自分の何気ない行動が周囲の迷惑になっていないか、あらためて意識する必要があるだろう。

<取材・文/chimi86>

【chimi86】
2016年よりライター活動を開始。出版社にて書籍コーディネーターなども経験。趣味は読書、ミュージカル、舞台鑑賞、スポーツ観戦、カフェ。

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