
フィンランドで開催された漫才コンテスト「Hypeconin manzai-kilpailu」で優勝したコンビ「OHO」の日本語字幕付き動画が公開され、お笑いファンの注目が集まっている。
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自己紹介のつかみからネタに入るなど、日本の漫才の構造を使いながら、フィンランドならではのジョークで会場を湧かせた。堂々とした立ち姿はかつてのダウンタウンのようで、漫才ブームの幕開けを感じる。主催したGEN TAKAGI(高城 元)さんに開催までの道のりと当日の様子などを聞いた。
――フィンランドのお笑い事情は?
TAKAGI: メジャーな演芸フォーマットは「Stand up(スタンダップ)」と「Sketsi(スケッツィ = コント)」だけ。ほとんどの人々が、私が行ってきた漫才普及活動や、今回の漫才コンテストをきっかけに漫才を知ったと思います。
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――コンテスト開催までは相当な道のりだったのでは。
TAKAGI:2023年から「北欧漫才プロジェクト」として漫才普及活動を開始。イベント参加や動画投稿を行ううちに、「漫才をやってみたい!」という、いとこ同士の2人と出会いました。それが、今回優勝したコンビ「OHO」です。彼らも漫才の動画投稿を始め、次第に漫才自体の認知度が上がり、今回のコンテストには5組が出場しました。
――いちばん苦労したのは?
TAKAGI:一部の人々は、新しい物事や文化を敬遠しがちでした。漫才を論理的に説明しても、イベントでプレゼンをしても冷ややかな反応は消えず。漫才とは一体何なのかを理解してもらうには長い時間と努力が必要でした。
――現地の方の反応は?
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TAKAGI:コンテストは、アニメなどの人気イベント「Hypecon」で開催されたのですが、110名ほど入るホールが満員で、入りきれない人もいました。5組全組ウケて、特に優勝したOHOのウケ量は断トツでした。来場者から「フィンランドでも定着すると思う」「次回もぜひ来たい」などのお声をいただいきました。OHOの二人が優勝をかみしめる様子も感動的でした。
――今後の目標は?
TAKAGI:「フィンランド版のM-1グランプリ」のような漫才コンテスト番組を根付かせること。「日本のお笑い界」と「フィンランド漫才界」の交流を促進させること。今や漫才は台湾、韓国、中国などでも浸透しつつあるので、将来的に国際大会が開催されるはず。その日のために尽力したいと考えています。
◇ ◇
SNSでは「思った以上におもしろい」「間を理解している」「出囃子もいい」「尖ったネタをしている」などの反響が集まった。世界に漫才進出なるか。今後に期待したい。
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(まいどなニュース特約・米田 ゆきほ)