「人生終わった」から「生きててよかった」へ、不慮の事故で義足になった女性…“片足切断”を経て変化した価値観「どんな状態でも生きていられることが幸せ」

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2025年07月04日 07:10  ORICON NEWS

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ぽよちゃんさん(TikTok/@poyo.921より)
 交通事故で片足切断となり、義足になりながらもおしゃれやメイク、好きなことを楽しんでいるぽよちゃんさん。義足や入院中のリハビリの様子などをまとめた動画は155万回再生を超える反響を呼び、「ポジティブ思考で感激した」「努力していてほんとに偉い」「めちゃくちゃかっこいい」など多くのコメントが寄せられました。義足での生活や事故後の心境の変化について、投稿者・ぽよちゃんさんに話を聞きました。

【写真】ミニ丈ワンピ×ニーハイ姿、「義足を”武器に”」オシャレを楽しむぽよちゃんさん

■初ドライブの日の交通事故で片足を切断、「義足を“武器”に」SNS発信を始めた理由

――TikTokでは義足や事故について赤裸々に発信されていますが、SNSでご自身の様子を発信するのは勇気がいることだったと思います。どのような思いで発信を始められたのでしょうか?

【ぽよちゃんさん】自撮りなどが元々好きな方だったので、「やってみるか!」と思い投稿を始めました。義足については元から他の義足ユーザーの方の投稿を見ていて、かっこいいと思っていたので、「武器にしてバズらせてやろう!」という気持ちで載せました。

――昨年交通事故で片足切断されたとのことですが、どういった事故だったのでしょうか?

【ぽよちゃんさん】免許を取りたてで初ドライブ予定の日だったのですが、母と待ち合わせをしていたら薬局の壁と車に挟まれました。轢かれた直後は「人生終わった」と冷静に思いつつ、痛さでたくさん叫んでいたみたいです。救急搬送されている時の記憶もまだ残っており、自分が人魚でヒレを縦に切られるという幻覚を見ていました。病院に着いて、すぐ足を切断ということではなく1、2週間程してから切断しました。

――片足切断となった当時のご心境は?

【ぽよちゃんさん】私は右下腿切断なのですが、左足の方が感覚がないような気がしていたので「あ、左足じゃなくて右足なんだ!」という気持ちが一番大きかったです。病院搬送後に目が覚めた後、自分でもうすうす「切断だろうな」と思っていたのでショックはそこまで大きくなかったです。ですが、「切断です」と先生から言われた時に一緒にいた看護師さんと泣いたのは忘れられません。切断のオペから帰ってきたあとは、自分の足を見て看護師さんに「無くなっちゃったね…」と言っていたのを覚えています。

――事故後、ぽよちゃんさんの心の拠り所は何でしたか?

【ぽよちゃんさん】母親や父親、家族の存在がとても大きかったです。毎日ICUにお見舞いに来てくれた母親には感謝してもしきれません。ICUにいた頃はご飯も食べられず、眠ることも出来ず、暇な時間を過ごしていたので、毎日来てくれる母親と話せることが心の拠り所でした。

――実際に義足になったことによって日常生活はどう変化しましたか?

【ぽよちゃんさん】長距離を歩くと痛くなってしまうので、大好きだった散歩が出来なくなってしまったのがとても辛いです。また階段の上り下りもしづらくなってしまったので、階段のあるお店は避けるようにしています。どうしても入りたいお店の時は友達に手伝ってもらいながら上り下りしていますが、リハビリも兼ねて階段に慣れていかなくてはと思っています。メンテナンスは週1で行っていますが、どうもまだ上手く義足が合わず足の痛い日々を過ごしています。

■将来は福祉大学に「自分みたいに辛い思いをした人たちをサポートしていきたい」

――SNSで「義足女子」として投稿されているショート動画は、義足もおしゃれの一部として前向きに取り入れ、楽しまれている印象です。義足を堂々と履いて遊んだ様子をまとめた投稿には、「ぽよちゃんは今のままでいいと思う」「強く生きていて凄いとしか思えない、可哀想より、かっこいいって思いました」などのコメントが寄せられました。こうした反響についてどう感じていらっしゃいますか。

【ぽよちゃんさん】率直にとても嬉しいです! 入院中のvlogを投稿した際は「ワンクッション置け」「トラウマになりそう」などのひどいコメントをもらうこともあり、しんどくなってしまったこともあったので、寄り添った優しいコメントをもらうと心の支えになります。特に見た目に関するかっこいい、可愛いは本当に嬉しいです。義足なのが丸わかりのタイプの義足を履くことはコンプレックスでもあるのでそう言っていただけると「これでもいいんだ」という気持ちになれます。

――事故を通してご自身の考え方にどのような変化がありましたか。

【ぽよちゃんさん】元々鬱病と診断されていて中学生の頃から死にたいと思う日々を送っていましたが、事故に遭ってから「生きていてよかった」と思えることが増えました。もちろんまだ事故のことを受け入れられないときもありますが、事故後に人生で初めて彼氏も出来たことで、「こんな状態でもいいんだ」と思えるようになり、とても幸せです。綺麗事みたいですが、どんな状態でも生きていられることが幸せなのかなと思いました。

――ご自身の投稿を通してどんなことを伝えていきたいですか? 

【ぽよちゃんさん】「こんな風になっても生きていけるんだよ!」ということを伝えていきたいです。ほぼ辛い毎日を送っていますが、幸せを感じる瞬間もあります。生きていれば幸せは訪れるし、どうにでもなるんだなと。事故から1年半でここまで思えているので、もっと年月が経てば今よりポジティブに生きられるのではないかと思います。将来は福祉大学に通おうと思っていて、自分みたいに辛い思いをした人たちをサポートしていきたいです。当事者じゃないと分からないこともあると思うので、そこは強みになるのではないかなと考えています。

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  • 看護師が言ってたけど、大概の人は塞ぎ込むそうな����←あんたは楽観すぎと言われたニャwǭあっても無くても同じだワンw��
    • イイネ!1
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