7月3日、京都市右京区の車折神社に脅迫メールを送りつけたとして、滋賀県野洲市に住む38歳無職の男が威力業務妨害の疑いで逮捕された。
発端は今年3月、同神社の公式Xがアカウントのアイコン画像をリニューアルしたことだった。
“AIイラスト”で大炎上
「車折神社は、生成AIで作成した巫女のイラストにアイコンを変更したんです。これはイラスト作家に依頼して制作されたもので、桜を背景に巫女風の衣装を着た女性が描かれており、春らしいビジュアルでした。
しかし、このアイコンがXに掲載されるや否や、ネット上では《巫女の装束が不謹慎すぎる》《神社が使うには不適切では？》といった批判が殺到。たちまち大炎上へと発展しました。
また、芸能人の参拝でも知られる“芸事の神社”という背景もあり、《芸能を祀る神社が生成AIって》《人の手で描いたイラストを使うべきでは》といった疑問の声も多く見られました」（全国紙社会部記者）
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炎上を受け、同神社は公式Xのアカウントを削除。
公式サイト上で《この度の生成AI画のアイコンの件につきましては、文化庁の著作権の指針に反しておられませんので、元に戻す事は、その方のご活動を否定する事になってしまいます》と説明したうえで、《炎上騒ぎのきっかけを作ってしまいました至らなさを深く反省し、心より伏してお詫び申し上げます》と謝罪した。
京都府警によると、逮捕された男はこの一連の炎上について「『生成AI絵師』を擁護するような態度に腹が立った」と供述しており、“反AI”の立場に基づいた犯行とみられている。
擁護派vs反対派
男は3月下旬、神社のメールアドレス宛に「原因不明の火災で全焼するぞ」などと記した文面や、燃えさかる炎の画像を添付したメールを数十通送りつけ、神社の業務に支障を与えた疑いが持たれている。
この逮捕をうけ、ネット上では“AI推進派”から、こんな声が上がっている。
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《やっぱり反AIって過激派ばっかじゃん》
《AIに反対する人って、結局感情論で暴走するんだね…》
《AI擁護しただけで脅迫って、怖すぎるわ》
AIの利用に疑問を持つ人それ自体が、まるで犯罪者予備軍のように扱われはじめている。
「生成AIは非常に便利な一方で、悪用のリスクも実際に存在しています。例えば、著作権を侵害する恐れのある画像が生成されたり、“ディープフェイク”と呼ばれる技術によって、まるで本人が話しているかのような偽映像が作られ、フェイクニュースやフェイクポルノとして拡散されるケースもあります。誰でもAIを扱える時代になった今、こうした技術の乱用によって、社会的な信用や安全が損なわれる可能性が危惧されています」（IT系ジャーナリスト）
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一方、だからといって今回のような過激な抗議行動が許されるはずもない。AIを「推進するか」「反対するか」という立場にとどまらず、今後この技術とどう向き合っていくかが問われている――。
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