長崎県警本部=長崎市 SNS上で知り合った人物に複数の口座を譲渡したとして、長崎県警は11日、犯罪収益移転防止法違反容疑で、離島地区にある警察署の20代男性巡査を書類送検し、懲戒免職処分とした。容疑を認め、「とにかくお金が欲しかった」と話している。
県警によると、巡査が譲渡した口座の一つが他の都道府県であった特殊詐欺事件で使用され、7人の被害者から計約840万円が振り込まれていたという。
送検容疑は1月ごろ、巡査名義の二つの口座のキャッシュカードと暗証番号を、SNSで知り合った長崎県外の人物に正当な理由なく譲渡した疑い。
県警によると、巡査はパチンコなどで金に困っていたため二つの口座を売却し、計9万円の利益を得ていた。他にも三つの口座を売却目的で開設した疑いがあるという。
中川正則・警務部長の話 特殊詐欺撲滅を目指し、取り締まりなどを強化している中、誠に遺憾であり、深くおわび申し上げる。