記者会見する経団連の筒井義信会長=6月24日、東京都千代田区 参院選の与党過半数割れを受け、経団連の筒井義信会長は21日、「厳しい民意の表れと受け止めている」とのコメントを発表した。その上で、日本には物価高対策やエネルギー・食料の安定供給など課題が山積しているとして、「自民・公明両党を中心に安定した政治の態勢が確立されることを強く期待したい」と表明した。
また、経済同友会の新浪剛史代表幹事は、「物価高や米関税措置など足元の課題に対し実効性のある経済政策が速やかに提示されず、政権運営への不安が高まったことの表れ」と指摘。「国政の遅滞は許されない」として、特に日米関税交渉の早期妥結を求めた。財政規律を維持した政策運営の徹底も要望した。
日本商工会議所の小林健会頭は「政局の流動化は避けられない」と予想し、「連立(与党)の枠組みがいかなる形となろうとも、内外の信任を得るに足る新たな政治体制を構築していただきたい」と強調した。
日本自動車工業会の片山正則会長(いすゞ自動車会長)は「与野党が協力して、課題解決に向けスピード感をもって諸政策を前に進める」よう訴えた。