田んぼの土を3カ月にわたって“飼育”し続けた結果が「初めて見た」「田んぼってすごい」とYouTubeで話題です。動画の再生数は記事執筆時点で43万回を超えています。
動画を投稿したのは、生き物系YouTuberの森こんにゃく(@morikonnyaku)さん。なぜ春になると田んぼの土からさまざまな生き物が発生するのか、またどのように生まれてくるのかを観察するために、友人の農家さんから土を少し分けてもらいました。
カラカラに乾いた土に水を入れ、酸素を供給しながら水を温めていくとサカマキガイやカブトエビなどたくさんの生き物が出現しました。今回は生命豊かな土のその後を紹介していくようです。
土の飼育を始めてから1カ月。自宅で飼っているドブガイを水槽に入れました。カブトエビもいる水槽の中でドブガイは少しずつ埋まっていき、森こんにゃくさんの狙い通り田んぼの土に入り込んでくれています。
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一方、3匹いたカブトエビはいつの間にやら2匹に減っていました。その寿命は1〜2カ月といわれており、どうやら“お星さま”になってしまったようです。
土の飼育を始めて1カ月と10日が経過。カブトエビは泥をまき上げながら移動するため、水槽内の水はとても濁っています。動きが活発であることの証拠ですが、これでは観察できません。
そこで2匹を別の水槽へ移してエサを与えることにします。手ですくってみると、どちらも立派な体格であることがよく分かります。およそ1カ月でここまで育った!
カブトエビの共食いを防ぐため、ナマズ用のエサと柔らかくした小松菜を投入します。すると、2匹とも小松菜に覆い被さり、一生懸命に食べ始めました。
飼育開始からおよそ1カ月半後。少しずつカブトエビたちの活動が弱くなってきました。“そのとき”が来るのを感じつつ、森こんにゃくさんはさらに観察を続けていきます。
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その数日後、水槽の様子を見に行くとカブトエビの1匹が横たわっているのを発見。水面付近を泳ぐ姿を見せてくれたものの、この日が最後となりました。
そして、最後の1匹も少しずつ動きが鈍くなってきます。エサを投入すると、その匂いを嗅ぎつけて接近。幸いなことに、エサを食べる体力はまだ残っているようです。
土の飼育を始めて1カ月と23日が経過。水槽の水は透明度が増し、カブトエビ自身は投入したエサに反応せず動きません。“終わり”を感じているのか、水槽内の貝たちがカブトエビの周囲に集まってきています。
さらに4日が経過し、最後のカブトエビも田んぼの土に返っていきました。土をまき上げるものがいなくなったため水の濁りは一層減り、水槽の反対側が透けて見えるほどきれいになっています。
土の飼育を始めて3カ月。カブトエビがいなくなって約4週間が経過した水槽を見ると、ミジンコが大量発生していました。地表面を見るとイトミミズもいます。残念ながらカブトエビを水槽内で繁殖させることはできませんでしたが、飼育開始当初から水槽内にいるサカマキガイは個体数を増やしており、ヒルも健在です。
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田んぼの土を飼育して観察する企画はここで終了。この水槽は、ドブガイが暮らす場所として引き続き使っていくそうです。
土と生物のその後を追った映像に、コメント欄では「いや〜すごいな」「こんなデカいカブトエビ初めて見た」「2カ月なら大往生ですね」「こんなデカくなんの?」「カブトエビの一生見られたの初めてで面白かった」「カブトエビがこんなにもいとおしい存在だとは」「こんな小さな水槽の中にものすごい生物の生命の営みがあるんですね」「ちょっと感動した!」といった声が寄せられています。
森こんにゃくさんは、さまざまな生き物の様子をYouTubeチャンネル「森こんにゃく」の他にX(@morikonnyaku)やInstagram(@morikonnyaku)でも発信中です。
動画提供:YouTubeチャンネル「森こんにゃく」
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