数え切れないほどPC/ガジェットに触れてきたが「本質は変わっていないのでは?」と気が付く、私のPC遍歴30年

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2025年07月24日 18:21  ITmedia PC USER

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ITmedia PC USER

現時点における、多くのテクノロジーが集約された機器の1つが「Apple Vision Pro」でしょうか

 「PC USER」30周年、おめでとうございます。30年前のPC業界といえば、Windows 95が騒ぎになり、PCが身近になった時代と記憶しています。その当時、私は中学生でした(編注:創刊は1994年9月)。


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 今回は30周年企画ということで、私のPC遍歴30年を振り返る機会をいただきました。せっかくなので、私自身が使ってきたPCやガジェット、そして当時の考えなどを紹介しながら振り返ってみたいと思います。


 私は昔からコンピュータ大好き人間でした。「あー、こんなPCやガジェット、あったあった」と、楽しみながらご覧いただけると幸いです。


●「私のPC遍歴30年」とは?


2024年9月にPC USERは30周年を迎えました。そこで日頃から弊誌で記事を執筆しているライター陣に「私のPC遍歴30年」と題して、自身のPCにまつわる過去を振り返ってもらいます。あなたにとっても「懐かしい」と感じる話題が飛び出すかも?


今回の著者:石黒直樹


●初めて触れた“パソコン”はPC-9801シリーズ


 PC遍歴30年と言いながら、実際に私のPC遍歴を振り返ると、30年以上前から始まります。型番不明、写真もありませんが、最初はPC-9801シリーズであったことは覚えています。もちろん親が購入したもので、おそらく高価なものであったと思いますが、比較的好き勝手に触らせてもらっていました。


 1990年前後でしょうか。幼稚園か小学校低学年か、それくらいの年だったと思います。本体に5インチフロッピーディスクドライブが2スロットあり、外付けで3.5インチフロッピードライブも追加されていました。


 Windowsはまだない時代です。コマンドラインで操作したり、文書を作ってドットインパクトプリンタから印刷したり、キーボードで操作できるゲームを楽しんでいたり──そんな記憶があります。


 ゲームで覚えているのはデービーソフト(当時)の「うっでいぽこ」というタイトルです。よく分からないまま、必死にプレイしていたのを覚えています。


 この当時からキーボード&コマンドラインで操作していました。その後、サーバを扱うのが苦にならなくなったのは、当時の経験があったからかと思います。


 家庭用ゲーム機「ファミリーコンピュータ」も家にあり、小さい頃から大いにゲームで遊んでいました。その後、スーパーファミコン、ニンテンドー64、プレステ、セガサターンなど、PCというよりはゲームにいそしむ生活が続きます。当時はPCと言えば高価なもので、できることもまだ少なかったですね。


●自分用のPC-9821を入手


 そんなゲーム生活を続けていると、大きな転機が訪れます。高校入学のお祝いにと、自分用のPCを購入してもらいました。ちょうどWindows 95が盛り上がり、「これからの時代、PCができないと話にならないぞ」といった状況でした。


 当時、一般的なモデルは30〜40万円くらいした記憶があります。しかし、タイミングよく「型落ちの在庫処分セール品!」に遭遇し、入手することができました。


 そして、インターネット接続が世間に広がり始めた時期でもあります。アナログモデム(通信速度は33.6kbpsです)を使い、電話回線で接続。電話をかけているのと同じなので、接続しているだけで電話料金がかかります。


 そこで活用されたのが「テレホーダイ」です。あらかじめ指定した特定の電話番号について、午後11時から翌朝の午前8時までの時間帯に限り、定額となるサービスです。このサービスのせいで、寝る時間が遅くなりました。(テレホーダイは2024年1月にサービス提供を終了しました)。


 Webサイト(当時はホームページですね)の閲覧のみならず、メールやチャット、オンラインゲームもプレイしていました。掲示板にもよく書き込んでいましたね。オンラインゲームは「Diablo」「スタークラフト」「ダンジョンキーパー」など、オンラインプレイに追加料金がかからないものをプレイしていました。


 「ウルティマオンライン」は料金が必要でしたので、プレイしません(できません)でした。


 この当時から自身のホームページを作成し、公開していました(閉鎖済)。最初のホームページ作成は、なんとMicrosoft Wordを利用していました。HTML形式で保存すれば取りあえずブラウザでキレイに表示はできました。


 そのうち「こう変えたいな」といった希望が出てきて、直接HTMLを編集していた記憶があります。アクセスカウンターとか懐かしいですね。それなりのアクセスを頂いていました。「相互リンクのお願い」とか、他のホームページの管理人の方ともメールでやりとりしていましたね。


 この当時から、ゲームレビューのようなことも行っていました。対象は違えど、「今も同じ事をしているだけじゃん……」と思ったりします。


 この頃は、CD-ROMの全盛期です。特に、雑誌にいろいろなソフトウェアが付属していました。3Dモデリングができるような付録もあり、謎の物体を作ったりしていた記憶もあります。さまざまな体験版やフリーソフトが入っていたのも面白かったですね。


●自作PCの道へ


 さて、オンラインゲームなどにいそしんでいたわけですが、そもそも型落ちモデルを使っていたわけで性能が足りません。お小遣いの中でなんとかパーツを強化しようと考えるも、PC-9821では狙った機能の拡張ボードがなかったり、異様に高かったり、そもそも拡張できる空きスロットが少なかったりと、限界がありました。何も分からない中、PCショップの店員さんに質問攻めしていた記憶があります。


 はっきり言ってどうにもならなかったので、拡張性の低い手持ちのPC-9821ではなく、PC/AT互換機(DOS/V)のPCに変えることにしました。パーツを組み合わせて作る、いわゆる自作PCです。


 今では想像しづらいかもしれませんが、メーカーのPCを購入するのと比べ、自作PCであれば50〜70%くらいの金額で同等スペックのPCが作れたのです。プロセッサはIntelのPentium IIやIIIの時代です。


 周囲の友人もそろそろPCに興味が出てくる頃です。メーカー品を買うよりそんなに安くなるのであれば、ということで、数え切れないくらい友人の自作PCを一緒に作っていました。


 このあたりで、PCのパーツ構成やOSのインストールなどにもかなり詳しくなりました。コンピュータの構成要素は、昔から変わっていませんね。


 以降、マザーボードを変えたり、GPUだけ変えたりと、パーツを流用しながらパワーアップさせていく、ということをしていたと思います。


●初めてのノートPCは「Inspiron 2650」


 大学時代になると、PCを使うゼミに所属していました。ノートPCがないと不便なことも多く、どうしても必要になりました。まだまだノートPCが高価な時代。アルバイトなども含め、なんとか手にしました。


 最初に手にしたのは確かデルコンピューター(当時)の「Inspiron 2650」だったはずです。デルのPCであれば注文時にある程度カスタマイズできたのと、割安だったのが決め手です。ノートPCをカスタマイズできるのは珍しかった気がします。DVD-ROMドライブを搭載していたので「どこでも映画が見られる!」とテンションが上がりました。


 当時から、デスクトップPCとノートPCを併用していました。当然、クラウドやNASといったデータを共有できるような仕組みはないので、Zip/MO/CD-RWといったメディアを活用しながらデータを使い回していた気がします。


 当時は携帯電話が普及し始めて、「写メ」という言葉も生まれた頃です。NTTドコモのN503iのような“パカパカケータイ”が手になじんでいましたね。ちなみに、この時点でもまだ20年以上前のお話です。


●自作PCでサーバを立てる


 この頃、自宅でサーバを立てていました。OSはLinux系です。具体的に何を選択したのかは覚えていないですが……


 ミドルタワーの自作PCだったのは覚えていますが、パーツ類は何だったか全く覚えていません。サーバなので、かなりとがったスペックの構成にしていたと思います。「グラフィックスカード(GPU)はポンコツでヨシ」など、余っていたパーツも活用し、追加投資は数万円レベルに抑えて組み立てていたと思います。


 「Apache」と「Tomcat(Java)」でシステムを作り、iモード(ガラケーからインターネットに接続するサービス)で外出先からアクセスしていました。スケジュール&タスク管理システムのようなものを作り、仲間内で情報共有にも使っていました。蛇足ですが、この仕掛けが就職活動の面接でも非常に評判が良かったことを覚えています。


●モバイルの先駆け、Zaurus


 さて、もう1つ忘れてはいけないのが「PDA」(携帯情報端末)です。iモードは、やはりガラケーとしての使い勝手にすぎません。PCのように「外出先からサーバにアクセスしたい……」という思いは膨らみます。


 そこで手にしたのが、シャープの「ザウルス SL-C750」です。


 この品番は確実です。というのも、Amazonで異様に安いのを発見して購入したもので、Amazonの購入履歴に残っていました。2004年購入、3万781円でした。調べたところ、通常販売価格は6万円前後だったようです。


 学生時代であり、そんなに買い物をしなかったということもありますが、ECサイトはまだまだ身近ではない時代。初めてAmazonで購入した商品のようです。21年前の購入履歴が残っているAmazonも、少し恐ろしいものがありますね……。なお、Amazonの日本語サイトがオープンしたのは2000年らしいです。Zaurusを手に、私はこの後、社会人となっています。


 さて、このZaurusですが、非常に使い勝手がよかったです。通信カードを挿せば街中でインターネットにも接続できましたし、どこかの電子書籍ストア(忘れました)で電子書籍を購入し、端末で読んでいました。ボリュームボタンでページ送り/戻りもでき、電車の中でも片手で本を読んでいた記憶があります。物理キーボードを搭載しているので、今のタブレットよりも使い勝手は上だったかもしれません。スタイラスペンも使えました。


●iPodをきっかけに、Macの世界へ


 さて、いよいよMacの世界に踏み入れます。もともとはiPodがきっかけでした。それまでも「MP3プレイヤー」なるものを使っていましたが、iPodの使いやすさに感動し、それをきっかけにAppleに興味を持ちました。しかし、まだまだMacは高価だったこともあり、購入するハードルは高かったです。


 そんな中、発売されたのがMac miniです。2005年のことです。5万円台から購入でき、Mac入門機にはピッタリの機種でした。まさに私がズバりハマってしまったわけですが、これを機に、Macが主体のPCライフになります。


 この当時、MacのCPUはPowerPC系でした。「速度が出ない、発熱がすごい」と、なんだか最近も聞いたことのあるような話ですが、そんな中、PowerPCからIntel に切り替えるという衝撃のアーキテクチャ切り替えがありました。2006年のことです。


 これにより、Mac上でネイティブにWindowsが動作するようになりました。


 こうしたこともあり、「PCを購入するなら、MacもWindowsも動くMac本体を買うべき」という判断が続きます。相変わらず、Mac miniやMacBook Proなどを買い換えていましたが、どうしてもMac Pro(デスクトップ機)が欲しく、なんとか購入しました。


 購入したのはMac ProのEarly 2008モデル。円高の時代です。過去の記事を探すと、最小構成は28万7850円だったようです。現在のMac Pro(M2 Ultra)は、104万8800円〜です。隔世の感がありますね。


 拡張性が非常に高く、HDDを大量に搭載したり、SSDに変更したり、メモリを増設したり、グラフィックスカードを差し替えたりと、かなり長い間メインマシンとして使っていました。


●並行してドキュメントスキャナーや電子ペーパー沼へ


 さて、そんな傍ら、今でも同じことをしているなぁと思うのが、ドキュメントスキャナーと電子ペーパーの利用です。いわゆる「自炊」(本の裁断とPDF化)を行い、電子端末で読むようになった。


 手元の記録を見ると、2008年頃には自炊で定番といわれる裁断機を使っていました。それより前からカッターナイフ片手に裁断を行っていたので、私の自炊歴はもうすぐ30年になるのではないでしょうか。


 ドキュメントスキャナーは記憶が曖昧ですが、外観からするとキヤノンの「DR-2050C」あたりの機種を使っていたと思います。その後、ScanSnapのソフトウェアの使いやすさに慣れてしまい、同シリーズを使い続けています。


 社会人になってからは特に本を多く読むようになり、「本の置き場所確保」「どう取捨選択して残せばよいのか」「読んだ内容を血肉とするにはどうしたらよいか」を悩んでいました。それらの解決方法の1つとして、自炊を始めたというわけです。Kindleといった電子書籍が普及した現在でも、最終的な利便性を考えて紙の書籍を自炊することが多いです。


 そして、電子ペーパー端末も数多く物色しています。ソニーの電子書籍端末「Reader PRS-T2」をよく使用していました。進む、戻るなどの物理ボタンがあり、6型なのに軽量(約164g)と、かなり使いやすかったです。


 その後、ソニーのReaderシリーズ最終モデルとなる「PRS-T3S」や、なぜかいきなり無料配布された「楽天Kobo」「Amazon Kindle」、Androidベースの電子ペーパー端末「BOOX」など、電子ペーパーも相当数の端末を使っています。


 読書専用ではなくメモ用の電子ペーパーだと、ソニーの「DPT-RP1」や、「reMarkable」という日本未発売の端末を使っていたこともあります。


●スマホの幕開け「iPhone3GS」


 2009年、ついにiPhoneを手にする時が来ました。 私が手にしたのは日本で発売された初めての「iPhone 3G」ではなく、その後継モデルの「iPhone 3GS」でした。理由は「iPod touchで良いのでは?」と思っていたのと、ずっとドコモユーザーであったため、ドコモから販売されるのを待っていたためです。


 しかし「ドコモで発売されることは当分ないのでは?」と感じ、iPhone 3GSでソフトバンクに移りました。深夜帰宅のタクシーの中で、GPSで追尾されるマップアプリを見ながら「これはカーナビじゃん!」とテンション上がっていた記憶があります。未来を手にした気がしました。


 以降、今の「iPhone 16 Pro Max」に至るまで、毎年新モデルを手にしています。途中でiPhone SEやiPhone miniシリーズなどにも手を出しており、手元の管理情報だと、どうやらiPhone 16 Pro Maxは22台目のiPhoneのようです。基本は売却しているので、過去機種は手元には残っていません。


●その他、さまざまなガジェットを物色


 書籍の自炊と絡んで、どうしても入手したかったのがiPadです。日本で発売されてからなんとかすぐに入手し、利用を始めました。雑誌サイズ大の書籍でも手軽に読めることに感動を覚えました。2010年のことです。


 2015年の初代「Apple Watch」も、発売日の購入ではありませんが、入手しました。それ以降、おおよそ毎回買い換えてきましたが、最近はあまり代わり映えがしないということもあり、スキップしていることも多いです。この頃からヘルスデータが蓄積されていることになります。


 Windows機も、いくつか象徴的なものが出ましたね。「Netbook」と呼ばれた、スペックは低いけど安価な小型のノートPCにも手を出しました。個人的には性能の低さから全く使い物にならず、さらに品質も悪く、すぐに故障しました。


 以降、そのメーカーの製品は買わないことにしていますので、ここではメーカー名は書かないことにします。


 Microsoftの「Surface」の登場も盛り上がりましたね。私が手にしたのは2015年の「Surface 3」です。正直なところ、当時のWindowsタブレットモードはかなりイマイチだったので、結局「普通のノートPCで良いのでは?」となりました……。


 シンプルに「普通のノートPCとして使う」という意味では、VAIOのノートPCをメインで使っていました。VAIOがソニーから独立した後です。おそらく、機種は2015年頃の「VAIO Z VJZ1311」です。“安曇野FINISH”という言葉にひかれ、選びました。


 もちろん、Androidスマホやタブレットも使っています。その中でも、初代Galaxy Noteが印象的ですね。当時、5.3型の大画面ということで、周囲からも「大きすぎ」とばかにされましたが、タッチペンが使えたのは魅力的でした。


 また、黒歴史と言えそうな「Windows Phone」なるものも1台、使ったことがあります。こちらは、使い道が全く見いだせないままでした。メーカーや型番すら記憶にありません……。


●Appleシリコン時代へ


 ここ5年の大きな出来事が、「Appleシリコン(Mシリーズ)」の登場です。当時、Macを業務のメイン端末としていました。そのため「できるだけ最高のものを」と、MacBook ProのIntel Core i9モデルを使っていました。2018年モデルです。


 しかし、排熱が間に合わずフルに性能を生かせず、バッテリー持ちは信じられないくらい持たないレベルと、お世辞にも価格からして満足できるものではありませんでした。Intel Macはフリーズもよく発生していました。


 しかし、デスクトップ機では適切なスペックがなく、それこそ高額なMac Proを購入するしかなかったのですが、高価なのと設置スペースの問題もあり、それには手を出しませんでした。そもそも、諸問題が解決するとも、当時はあまり思えませんでした。


 そこに来て登場したのがAppleシリコン、M1シリーズです。圧倒的に性能が良く、それでいてバッテリーの持ちも非常に良い。最初は半信半疑だったので「MacBook Air(M1)」の最下位モデルを購入してみました。まだ円高の時代だったので10万4800円でした。


 使ってみると、その使い心地の良さに衝撃を覚えました。特に、CPUアーキテクチャ変更により既存ソフトウェアの動作が不安定になるだろう、と考えていたのですが、Rosetta2(アーキテクチャの差を吸収する機能)の品質があまりにもよく、ほぼ問題なし。


 メイン利用していた上記のIntel Core i9機に嫌気がさし、今度こそデスクトップ機をと、同時に発売されたMac mini(M1)のメモリを最大限カスタマイズし、切り替えました。早々にAppleシリコンに完全移行した形です。


 しかし、Mac mini(M1)の最大の欠点が、外部ディスプレイが同時に2台しか出力できないこと。これは大きな不満点でした。


 それもあって、2021年にMacBook Pro(M1 Max)が発表されたと同時に買い換えました。長らくクラムシェルモードを活用したデスクトップ機として活躍し、今でも手元で普通のMacBookとして使っています。奮発してメモリも最大の64GBとしたため、4年経過した今でも、最新のMacBookの標準ラインアップを買うよりも実務的に使えるスペックとなっており、結果的に高いコスパだったと感じています。


 なお、据え置き利用だったので、この時もノートPCではなくデスクトップ機で良かったのです。しかし、M1 Maxの選択がMacBook Proしかなく、仕方なく選択しました。その後、Mac Studioが新発売された時は「ヲイ……」という思いで一杯でした。


 その後、Mac Studio(M2 Ultra)、MacBook Pro(M4)が加わり、現在に至ります。これらは、どちらかというと利用用途の違いによる買い増しです。メモリとストレージにしっかりと投資しておけば、AppleシリコンMacは長期間使えると感じます。


●Windowsマシンは?


 Appleシリコン化したことによる最大のデメリットが、Windowsがネイティブに動かなくなったことです。Appleシリコンでも動かせないことはないのですが、Windowsはx64系アーキテクチャでないと互換性の問題が出てきます。自身の業務としても、例えばシステムの稼働テストを行う際などはやはり怖いものがあります。


 そうしたことからWindows機を手にすることが多くなりました。Windowsも使いやすいなと感じ、最近はMacではなくWindows機の方がややメインとなってきています。


 Macと違い、Windows端末はラインアップが山ほどあります。把握しきれないくらい買い換えていますが、特徴的なものをいくつかご紹介します。


 13型なのに世界最軽量で約634gと、驚きの軽さとなる「LIFEBOOK WU-X/G2」。10型にもかかわらず、2in1モデルで高性能だった「OneMix4」。Surfaceタイプも久々に良いなと感じ、購入した「Surface Pro 9」。17型の大画面なのに約1.35kgと軽量な「LG Gram 17Z90S」。高性能なGPUが必要な場合に使用する「DELL Alienware X17 R2」。そして、ポータブルゲーミングPCの「ASUS ROG Ally X 2024」──売却や買い換えなどを行いつつも、これらは利用用途によって使い分けています。


 そして、デスクトップ機でメイン利用しているのはマウスコンピューターの「DAIV FX-I9G90シリーズ」です。業務上、GPU性能が必要なこともありますが、ノートPCだと排熱処理に難が多い上に性能比では割高感があります。


 よって「Intel Core Ultraシリーズのデスクトップ版が発売されたらデスクトップを買おう」と決めていました。ようやく発売されたので、2024年末に購入しました。


 少なくとも5年は使おうと、Intel Core Ultra 9 285K/NVIDIA GeForce RTX 4090という構成で奮発しました。ただ、現状ではさまざま記事で指摘されている通り、主にゲーム用途ではCore Ultra 9 285Kは期待外れともいわれるようなパフォーマンスのようで……。ゲーム性能を求めているわけではないので実務的には非常に快適に使えていますが、なんとなく残念感は漂いますね。


 なお、今だと「AMD Ryzen系にすればよいのでは?」とも考えましたが、ThunderboltやUSBといったインタフェースの拡張性がIntelの方が高く、実務的にはこちらの方が重要なので、Core Ultraにしました。


 そして持ち運びのノートPCは「ASUS Zenbook Duo」です。この2画面モデルの利便性は圧巻です。当連載でもレビューした2024モデルと、追加で買い増した2025モデルの両方を使っています。


 そして、手元に自社用のサーバが欲しいということから、ミニPCである「Minisforum UM890 Pro」を使い、サーバを構築しています。決め手は、メモリを96GBも搭載できることです。サーバはCPUコア数とメモリ量が決め手になります。置き場所はコンパクトにしたかったため、ミニPCで、かつスペックが高くできるものを選定しました。もちろん、消費電力も気にしながら選定しています。


 今の時代らしく、仮想化して複数のサーバを稼働できるようにして使っています。システムテスト用サーバや、自社内サービスに使っています。特に、自社データをクラウドにも出さずに高性能に大容量に使える、というのは貴重な環境です。


 PC USERでレビュー連載を開始したこともあり、ここ最近は輪をかけていろいろな端末に触れています。とがったコンセプトのガジェットは面白いですね。


→・「目指せ↑ワンランク上の仕事術」デジモノ探訪記


●未来を垣間見る


 AR/VR/MRにも積極的にトライしています。Xreal、Meta Quest、Apple Vision Proといったガジェットですね。


 AR/VR/MRは個人的にもかなり期待している未来ではありますが、常時利用するにはハードウェアがまだまだネックです。そして現在の実務的には、主な利用用途がPC/Macのディスプレイ用途にすぎません。まだまだこれらのガジェットの必要性/価格を正当化する何かしらの大きなものが必要になりますね。


 なお、3Dが関係するエンタメ要素としては、かなりの完成度に達しているかと思います。特にVision Proの3D感はすごいですね。


●手の中に、周囲に、快適なコンピューティングを


 長々となりました。書き切れていないガジェットもまだまだあるのですが、それはまた別の機会があれば書き残そうと思います。


 本企画をきっかけに、あらためて小さい頃から振り返ってみました。感じたのは「自分がやりたい本質は昔から変わっていないのでは?」ということです。


 コンピュータを活用して、データを収集、管理、整理したい。そして、それらを快適に使いたい。デジタルコンテンツやゲームを楽しみたい。ガジェットの大きさや形は変わり、システムは高度化していますが、やりたいこと自体は何も変わっていない気がします。


 逆に、こうした点が「この新しいガジェットは良くなっているのでは?」と思うことにつながり、最新のガジェットへの興味が尽きないのではとも感じました。例えば、データ管理が好きではない人は、その必要性がなければ使わないでしょうし、必要性があっても最低限できれば今のガジェットで問題なし、で済む話でしょう。


 私は、この先も、最新のガジェットを追いかけていきたいと思います。何が出てくるか、楽しみですね。



このニュースに関するつぶやき

  • 定期的にある振り返り。(笑) 2000年頃の自作PCは良かったな。安上がりだし、簡単に速さが実感できた時代。
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