
税収75.2兆円の主な内訳
2024年度の国の税収が、過去最高の約75.2兆円になるとの報道が話題となっています。これだけの税金、いったいどこから集められているのでしょうか。
最も大きな割合を占めているのが、消費税の約25兆円です。実は私たちが日々の買い物で支払っている消費税が、国の収入の3分の1以上を占めているのです。次に多いのが所得税の約21.2兆円。会社員や自営業者などが、所得に応じて納める税金です。そして3番目が法人税の約17.9兆円で、企業の利益に対して課される税金です。
これら3つの税金で、国の税収の約8割を占めています。
税金の使い道で一番多いのは社会保障費(医療・年金・介護・少子化対策など)
集められた税金の使い道で最も多いのが、社会保障費です。2024年度の予算では、約37.7兆円(一般会計の約3割)がここに充てられています。
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他には防衛・公共事業・教育など
社会保障費以外にも、税金はさまざまな分野に使われています。例えば、防衛関連費(約7.9兆円)は、自衛隊の維持や装備の更新などに使用されます。公共事業費(約6.1兆円)は、道路や橋などインフラの整備・維持に充てられます。教育関連費(約5.5兆円)には、学校の整備や教員の増員、科学技術の振興のための研究費用などが含まれています。

税金の使い道を知ると納税にも納得感が
「税金が高い」「消費税を廃止してほしい」といった声を耳にすることもあります。しかし、国に税収がなければ、私たちの暮らしに必要なインフラ整備や未来への投資は実現できません。高齢になってからの年金や介護、病気のときの医療の提供、子どもたちの教育環境の整備などには、税金の支えが欠かせません。
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川手 康義プロフィール
CFP・1級FP技能士。製薬会社に勤務し、お金にも詳しいMR(医薬情報担当者)として活躍。日本FP協会に所属しており、協会会員向けの研修会や一般の方へのセミナーの企画・運営活動にもボランティアとしてかかわる。(文:川手 康義(ファイナンシャルプランナー))