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カンボジア拠点の特殊詐欺に関与したとして日本人29人が逮捕された事件で、拠点には武装した警備員が配置され、日本人の行動が制限されていたことが愛知県警への取材で判明した。中国人が管理していたとされるこのグループによる被害総額は、2〜5月だけで約14億円に上るとみられる。県警は押収したスマートフォンを解析するなどし、組織の全容解明を急ぐ。
県警は20日夜、29人を現地から移送し、詐欺未遂容疑で逮捕した。逮捕されたのは大坪裕介容疑者(35)ら19〜52歳の男女。29人は5月、東京都八王子市の男性(64)に警察官を装いうその電話をかけ、現金をだまし取ろうとした疑いがある。県警は認否を明らかにしていない。
県警によると、29人はいずれもうその電話をかける「かけ子」だったとみられ、拠点内の居住スペースで生活していた。入り口は武装した警備員が巡回し、拠点外への出入りは制限されていたという。
互いを偽名で呼び合い、詐欺の成功率を高めるために互いの通話内容を確認し合う「反省会」を毎日行っていたという。
ほとんどは逮捕時に所持金がなく、行動を厳しく制限されていたとみられる一方、中には日本とカンボジアを行き来していた容疑者もいたという。
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県警は詐欺電話のマニュアルなどを押収しており、実態解明を進める。【丘絢太、塚本紘平】
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