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中国発IoT機器メーカーの日本支社・SWITCHBOTは9月12日、家庭用電化製品の展示会「IFA 2025」で発表した新型ペットロボット「KATA Friends」を、日本でも発売すると明らかにした。生成AIを活用し、持ち主と「温かいパートナーシップ」を築けるとうたうロボットだが、見た目は日本のロボットベンチャー・GROOVE Xの家庭用ロボット「LOVOT」(ラボット)とよく似ている。果たして、GROOVE Xの反応は。
●LOVOTとそっくり? KATA Friendsの特徴
KATA Friendsはデフォルメしたクマのような姿をしたロボット。頭部や耳などに搭載したセンサーやマイク、カメラによって「見つめられたら見つめ返す」「なでられたら目を細める」といった振る舞いが可能で、デモ映像によれば足代わりの車輪による自走や手を動かす機能も持つという。
SWITCHBOTによれば、「オンデバイスLLM」として本体に大規模言語モデル(LLM)を搭載する他、ネットと接続してクラウド上の視覚言語モデルを利用することも可能。これらによる温かみのあるコミュニケーションや「相手によって距離感を変える」「バッテリーが減ったら、自分で充電スポットに戻る」「障害物にぶつからず移動する」といった挙動も特長としている。
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日々の出来事を日記として記録する他、カメラで撮影した画像や動画を保存できる機能も備える。将来的にはスマートホーム製品と連携し、持ち主が毛布にくるまっていれば空調の設定を変える、眠たげにしていれば家電の電源を切る──といった挙動の実現も目指す。
SWITCHBOTによれば、国内では11月をめどに発売予定。IFA 2025では実機を展示しており、SwitchBotブランドの公式WebサイトやSNSアカウントで子どもと触れ合う様子などを紹介している。
●GROOVE Xの反応は 「今後も引き続き……」
一方で、そのビジュアルを見た日本のSNSユーザーからは「LOVOTに似すぎ」という声も出ている。LOVOTはGROOVE Xが2018年に発表し、20年に発売した家庭用ロボットで、KATA Friends同様センサーやカメラ、マイクを活用して人間とコミュニケーションしたり、甘えたりといった機能を持つ。
LOVOTとKATA Friendsを並べると、外見では顔周りだけ色合いが変わるカラーリング、黒くて丸い鼻など、顔部分を中心にいくつかの共通点が見られる。LOVOTに着せ替え衣装「アニマルウェア」を着せると、ものによってはシルエットも似た形に。機能面では、同じペットロボットということもあるが、足元の車輪(ローラー)で移動する点などが似ている。
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両製品の類似についてGROOVE Xに聞いたところ「製品と発売されている訳ではないため、現時点では具体的なコメントができる立場にはないが、今後も引き続き、ロボット市場に関する情報収集には幅広く取り組んでいく」との回答が得られた。海外から突然そっくりな“ライバル”が登場したGROOVE Xだが、KATA Friendsが発売見込みの11月以降はどんな対応をしていくだろうか。
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