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ロッテの次期監督にサブロー・ヘッドコーチ(49)が内定していることが4日、分かった。
複数の関係者によると、吉井理人監督(60)は最下位の責任を取る形で今季限りで辞任の意向を球団に伝えており、球団側もその意思を尊重して受諾。若手育成の手腕を高く評価していたサブロー氏に、新時代の指揮を委ねることを決めた。ロッテでの現役時代、2度の日本一に貢献した“マリーンズの象徴”が、来季、チーム復活へのタクトを振る。
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最下位からの巻き返しへ、大きくかじを切った。ロッテで長年プレーし、2度の日本一にも貢献したサブロー氏が、来季から監督として指揮を執ることが内定した。同氏は94年ドラフト1位でロッテに入団。勝負強い打撃とチームへの高い貢献意識で長年外野の要として活躍し、精神的支柱としても存在感を放ってきた。10年には、リーグ3位から日本一に輝いた史上初の「下克上V」の中心選手としてチームをけん引。長らくチームの顔として奮闘してきた。
23年まで球場アナウンスを担当していた元ロッテ職員の谷保恵美さんによる「サブローーー」と語尾を伸ばす特徴的な選手紹介は、プロ野球ファンの間でも人気となり、同氏の代名詞に。11年6月に巨人へトレード移籍も、同年オフにFA権を行使してロッテへ復帰するなど、球団に愛着を示してきた。16年に現役を引退した後は球団職員として裏方に回り、若手育成やチーム運営に携わった。23年には2軍監督に就任し、今季6月には1軍ヘッドコーチに昇格と、指導者として着実にステップアップ。2軍監督時代、育成に携わった山本や寺地といった若手が1軍で活躍するなど、采配面や人材育成面での手腕が高く評価されていた。
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一方で吉井監督は23年の就任以来、綿密な投手運用でチームを立て直し、2年連続でAクラス入りを果たした。しかし、今季は主力選手の故障や打撃陣の不振が響き、9月15日にCS進出の可能性が消滅。同25日には17年以来の最下位が確定した。吉井監督は責任を取る形で辞任を申し出、球団もこれを了承。チームは新たな時代へ動き出すことになった。
現在のまま「サブロー」表記でNPBに登録した場合、史上初となるカタカナ表記の日本人監督誕生となる。12球団屈指の熱狂的なファンの声援を受けて、持ち前の熱い指導力で、若手中心のチームを勝利へ導く。
◆サブロー(本名大村三郎=おおむら・さぶろう)1976年(昭51)6月1日、岡山市生まれ。PL学園から94年ドラフト1位でロッテ入団。11年6月に巨人へトレード移籍も、同年オフにFA宣言してロッテ復帰。16年に現役引退後、17年からロッテのスペシャルアシスタント。20〜22年には楽天のファームディレクター、スカウティングアドバイザーを務めた。23年からロッテ2軍監督。今季は2軍統括打撃コーチを兼任し、6月2日に配置転換で1軍ヘッドコーチに就任した。ゴールデングラブ賞2度。181センチ、90キロ。右投げ右打ち。
◆PL学園出身の監督 10、11年の尾花高夫監督(横浜)が第1号。その後は19年平石洋介(楽天)、22〜24年立浪和義(中日)、23、24年松井稼頭央(西武)、24年今江敏晃(楽天)の各監督がいる。
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