

「不安にさせて申し訳なかった」そう言いながら、夫はもう一度深く頭を下げました。まだ信用はできませんが、まっすぐ私を見る夫の目が嘘をついているようには思えません。そのとき思い浮かんだのは子どもたちのことでした。


やはり裏切られていたことへの不信感は消えません。一緒に暮らすのは、少なからず信頼関係が成立していないと難しいと思うのです。それでも私は「あと10年」と考えて、夫婦を続ける選択をしました。そしてあらためてレイと話をしました。


レイは受験勉強を再開しました。ユウマは相変わらず楽しそうに学校へ通い、タクトも夫のサポートのもと本格的にサッカーに取り組んでいます。いろいろと思うところはあります。ただそれ以上に私が大切なのは子どもたちです。だから全員が成人するまであと10年、「夫婦」を続けてみようと決めたのでした。
義実家と絶縁するにあたり、私たちは学区内ではありますが引っ越しすることにしました。まさか夫が義実家と縁を切るとは思ってもみませんでした。夫の決断もあり、私も夫婦を続けていく決意をしたのです。とはいえ10年後の私が何を思うかは分かりません。
|
|
原案・ママスタ 脚本・渡辺多絵 作画・りますけ 編集・井伊テレ子