
10月27日、アメリカのトランプ大統領が来日した。2019年に大阪府で開催されたG20サミットの出席以降、6年ぶりの来日となった。
「トランプ大統領は午後5時頃、専用機『エアフォース・ワン』で羽田空港に到着。その後、大統領専用ヘリ『マリーンワン』で、渋谷や新宿など東京を遊覧するかのようなルートを通り、六本木の米軍ヘリポートに着陸しました。都内ではトランプ大統領を乗せた『マリーンワン』を見ようと多くの人が空を見上げました」(全国紙政治部記者、以下同)
米軍ヘリポートに着陸したトランプ大統領が専用車両『ビースト』に乗り換えてまず向かったのは皇居の御所。天皇陛下との会見に臨んだ。
「トランプ大統領は午後6時半すぎに御所に到着。陛下は玄関で出迎え、英語で“またお会いできてうれしい”と6年ぶりの再会を喜ばれました。トランプ氏も陛下との会見を楽しみにしていたようで、日本に着くやいなや自身のXで“いま日本に到着した。天皇陛下にお会いできるのを楽しみにしている”と綴ったのです」
会見は約30分間行われ、野球や世界情勢など幅広いジャンルの会話が和やかに繰り広げられたという。
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そんな中、注目されたのがトランプ氏の“ドレスコード”だ。
「トランプ大統領は御所に着き、車を降りると、スーツの前ボタンを閉めたのです。スーツ着用時、着席の際はボタンを開け、立ち上がる際はボタンを閉めるのがマナーとなっています。天皇陛下を前にしているのだから当然と思われる方も多いかもしれませんが、トランプ大統領の場にそぐわない身だしなみは、これまでたびたび指摘されてきました。例えば、今年4月、ローマ教皇の葬儀に参列した時、トランプ大統領は青色のスーツを着用していました。周囲がブラックスーツを着用する中、トランプ氏の青スーツは目立っていましたし、“ドレスコード違反”と批判を受けたのです」
陛下は「He is a great man」
そんなトランプ大統領だが、天皇陛下の前ではきちんと前ボタンを閉め、時折ボタンが閉まっているか確認する所作も見せていた。これにネット上では、
《TPOなんて関係ないっていうタイプの人かと思っていたけど、陛下に礼を尽くしてくれてうれしい》
《車から降りた途端、慌ててボタンを閉めている所作がかわいい》
《陛下への敬意が感じられる》
《よき日米関係を築いていこうという誠意が見える》
と、称賛の声が上がった。
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会見後、トランプ氏は報道陣の前に立ち、陛下について「He is a great man」(彼は偉大な方だ)と述べ、にこやかに御所を後にした。
強気な発言や奔放な振る舞いで知られるトランプ大統領だが、“ボタンをとめる”というさりげない仕草には陛下への敬愛が滲んでいた。陛下にしかできない国際親善を改めて印象づけるひとときとなった――。
