
ソフトバンク小久保裕紀監督(54)が10月31日、チーム解体を明言した。日本シリーズで阪神をくだし、5年ぶりに日本一を奪還。悲願達成の直後に来季の構想を明かし、配置転換やメンバー選考などあらゆる可能性を模索する考えを示した。一方、秋季練習は各部門のコーディネーターに一任するなど、現場とフロントの徹底した分業制を取る。リーグ3連覇と2年連続日本一に向け、最強チームは変革のオフを迎える。
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歓喜の胴上げから約5時間後、小久保監督が来季のテーマをぶち上げた。祝勝会など一連のイベントが終了し、10月31日の午前3時ごろ。「だいぶ前から『来年はこうしよう』というのがある。同じことをしていたら勝てない。テーマは『1度壊す』です」。リーグ連覇、5年ぶり日本一でも、常勝への道を模索する。
開幕スタメン外だった柳町や野村が覚醒。柳町は最高出塁率、野村はシーズン自己最多12本塁打。同30日の日本シリーズ第5戦の延長11回に決勝ソロを放ち、日本一を決めた。投手陣では代役守護神から始まった杉山がリーグ1位タイの31セーブ。指揮官は「今年の最初に思い描いていたものとは全く違うチームができそうな選手も増えてきている」と若手や中堅の躍動を喜んだ。配置転換や起用法、メンバー選考などさまざまな可能性を探るため、チーム解体を明言した。
ただし、初手は自身の手を下さない。現場とフロントの分業制でチームを再び強化。小久保監督は11月14日まで行われる秋季練習不参加も明言。異例だが、昨年の流れを踏襲する。ナインには「今後のスケジュールはコーディネーターに聞いてくれ」と伝えた上で「1軍の首脳陣は終わり。これからはフロント主導」と語った。秋季練習は各部門のコーディネーターが一括で練習メニューを組み、オフの課題も選手個々に合わせたメニューを伝える。
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来春キャンプまでの選手育成はフロントの管轄。小久保監督のチームメークは春季キャンプからスタートする。独自調整が許される「S組」も継続。「S組」の人数はWBCのメンバー選考によっても左右されるが、昨年より増やす方針だ。その分、新人や若手のアピール機会が増える。「(普段)見ていない選手を見るキャンプにしないと意味がない。大所帯ですから」。26年はリーグ3連覇と日本シリーズ2連覇が目標。変革のオフで、26年版最強ソフトバンクをイチから作り上げる。【只松憲】
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