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豪カーティン大学などの研究チームは11月11日(現地時間)、悪魔のような特徴を持つ新種のミツバチを見つけたと発表した。西オーストラリア州のゴールドフィールズで見つかったミツバチで、雌バチが悪魔のような小さな角を持つのが特徴。このため発見した研究者は、その学名に「ルシファー」の名を取り入れた。
新種のミツバチの学名は「Megachile lucifer」。luciferはラテン語で「光をもたらす者」の意味を持つが、キリスト教の伝承では堕天使や悪魔と解釈されるようになり、そのイメージが定着した。
研究チームは、絶滅危惧種の野生の花「Marianthus aquilonarius」の調査中にこのミツバチを見つけたという。論文の筆頭著者であるキット・プレンダーガストさんは「雌の顔には素晴らしい小さな角が生えていた。この新種の解説を執筆中、Netflixのドラマ『ルシファー』を見ていたため、この名前が完璧にフィットした」と説明。自身もルシファー大ファンであり、命名に迷いはなかったと明かした。
プレンダーガストさんは「このハチのグループでは20年以上ぶりの新種として記載されており、ゴールドフィールズのような採掘地域を含め、私たちがまだ発見すべき生命がいかに多いかを示している」と指摘。絶滅危惧種の花と同じく、狭い地域でこのミツバチが見つかったため、生息地が失われる前に、調査を進めていくことの重要性を説いた。
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●Xではフェイク画像拡散中 要注意
このミツバチを巡っては、日本でも科学情報サイト「ナゾロジー」が記事として取り上げ、Xなどで話題になっている。しかし、ナゾロジーでは生成AIで使ったイメージ絵を拡散している。そのイメージ図は、実際に見つかったミツバチの特徴と異なる点もあり、注意が必要だ。
このミツバチの正しい姿を写した画像は、カーティン大学のプレスリリースで確認できる他、科学雑誌「Journal of Hymenoptera Research」にも論文が掲載されている。この論文は、CC0のパブリックドメインとして公開されているため、誰でも無料で全文を確認できる。
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