京都府警本部=京都市上京区 資金を管理すると偽り、認知症の高齢者からキャッシュカードと通帳をだまし取ったとして、京都府警捜査2課は13日、詐欺の疑いで、元府警警察官の竹内雅人容疑者(61)=京都市左京区鹿ケ谷寺ノ前町=と会社員の石地裕己容疑者(55)=同市西京区大原野西竹の里町=を逮捕した。いずれも容疑を否認しているという。
竹内容疑者は警察OBを中心に、認知高齢者の生活介助などを行う一般社団法人「つなぎ」(同市左京区)の理事。捜査関係者によると、府警は2人が詐取したカードで現金数百万円を引き出したとみており、詳しく調べる。
逮捕容疑は3月7日、「つなぎ」のサービス利用者の女性(96)に「通帳のお金をまとめた方が便利だからやってあげる」などとうそを言い、通帳とキャッシュカードをだまし取った疑い。
「つなぎ」は、家族に代わり、金銭管理や警察署や交番に保護された認知症の高齢者を迎えに行く事業を展開。ホームページでは「警察と連携し、高齢者らが安心して暮らせる地域社会の創設に貢献する」とうたっている。
竹内容疑者は府警警察官として、盗犯を扱う部署に所属していた。2023年春に退職後、別の府警OBと2人で「つなぎ」を設立した。
今年6月、不審に思った女性の親族が府警に相談し、事件が発覚した。11月に告発を受理し、捜査していた。