【巨人】自由契約オコエ瑠偉の「夢」吉村CBO「国際部も全力でサポート」阿部監督も背中押す

巨人オコエ瑠偉外野手（28）が28日、電撃退団した。海外リーグなど他球団でプレーできる機会を得るため、球団と双方合意の上で自由契約となった。球団を通じて発表したコメントは、次の通りだ。

「シーズン終了後から球団と話し合い、最終的に海外野球含めた他チームへの挑戦ということを認めていただきました。3シーズン、ご声援いただいたファンの方や監督、コーチ、チームメート、球団スタッフの皆さまには感謝の気持ちしかありません。今後、成長した姿を見せることができるようチャレンジしていきたい」

球団はこの日が納会ゴルフ、納会とシーズンを締めくくる行事が催されたが、オコエは両イベントともに欠席した。10月29日から始まった秋季キャンプ3日目から不参加となり、11月23日のファンフェスタにも姿をみせていなかった。

納会前に取材に応じた吉村禎章CBO（62）は、秋季キャンプの途中離脱は本人の希望とし「まずは海外が一番。彼にとってはいろんな夢とか目標があるとも言っていた。国際部も全力でサポートしていくという形で送り出すことになりました」と説明。チームと行動を別にしてからも、ジャイアンツ球場（川崎市）で夜に練習を行っていたことがあったという。

阿部監督はこの日、電話で本人と話をしたことを明かした。「頑張ってほしい」「新しいところが決まったら連絡くれ」と伝えた。オコエからは感謝の言葉もあったという。来季、リーグ優勝奪還、そして14年ぶりの日本一を目指すチームの貴重な戦力だが、夢を追う背中を押した。

関東一（東京）時代から抜群の身体能力で期待を集めたオコエだったが、プロ入り後は伸び悩んだ。今年5月にはオンラインカジノを利用していたとして、書類送検され不起訴処分に。それでも2年連続で60試合以上に出場するなど、近年は出場機会を増やしていた。【阿部健吾】

◆オコエ瑠偉（るい）1997年（平9）7月21日生まれ、東京・東村山市出身。ナイジェリア人の父が、サッカー選手になってほしいとの願いからラモス瑠偉（サッカー元日本代表）の「瑠偉」と名付けた。関東第一では15年夏の甲子園4強。同年ドラフト1位で楽天入団。22年12月の現役ドラフトで巨人移籍。24年9月7日DeNA戦で延長12回にサヨナラ本塁打。185センチ、100キロ。右投げ右打ち。今季推定年俸2400万円。