
プロ野球12球団と日本野球機構(NPB)による実行委員会が1日、都内で開かれ、クライマックスシリーズ(CS)制度の見直しについて議論した。早ければ来シーズンからの変更を視野にしている。
制度見直しの最大の目的は、レギュラーシーズンの価値をより高め、ファンの納得性が得られる仕組みを構築すること。大差でのリーグ優勝にもかかわらず、現行制度ではファイナルステージのアドバンテージが「1勝」にとどまる点などが、議論の出発点となっている。
現在検討されている主な論点のひとつがアドバンテージのあり方だ。優勝チーム側の優位性を強めるため、ファイナルステージで2位、3位チームが勝ち上がるための必要勝利数を増やす案、例えば「5勝しなければ突破できない方式」などが議題に上っているという。また、勝率5割未満のチームが進出した場合の試合形式を調整する方策も検討項目のひとつとして浮上している。ただし、勝率5割未満を理由に、CSへの参加資格そのものを制限する案は現時点では出ていない。
検討に際しては、勝率5割の基準、リーグ優勝と下位進出チームとのゲーム差といった複数の指標を踏まえ、全体の方式を総合的に見直す方向で議論が続く。各球団の見解は一様ではなく、多くの球団は「何らかの見直しが必要」との認識で一致する一方、過去に勝率5割未満のチームが日本シリーズに進出した例がないことから、「現行方式でも問題は少ない」との慎重論を唱える球団もある。
セ・パ両リーグは原則として足並みをそろえ、同一方式での実施を目指す方針で一致している。
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今後は12月の事業推進委員会で新制度のたたき台を作成し、来年1月の理事会で本格協議を開始。本年度中にまとまれば、来シーズンからの適用を目指したい考えだ。
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