
俺が安請け合いしてきた話だったのに、なぜか全て「ホノカがやって当然だ」と思ってた。「まだ決まってないの?」なんて口を出したときもあったな。「早く決めないと、保育園行けないよ?」なんて文句を言ったことも。「なるべく家賃が安いところにしろよ」とも言った……。今思えば、俺はいつも自分の都合ばかりを優先していた。
「夫婦として一緒にいるのは無理だと思う」とハッキリ言われて、俺はようやく自分の立場に気が付いた。本当に頭が真っ白になって、慌てて探した転居先は、最初にホノカが提案してきた物件だった。あのときは「家賃が高すぎる」なんて却下したけど……最初からここに決めておけばよかった。本当に俺は身勝手だったと思う。
社長に早期復帰を打診され、安易に了承した俺。
保育園や引っ越し先探しをホノカに任せきりにしていた。
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「離婚」という言葉を聞いて、ようやく事の重大さを理解した。
慌てて新しい家を見つけて引っ越したが、ホノカの目は冷たい。
家族の笑顔を守りたいが、ホノカの心は俺から離れてしまっているんだろう。
失った信頼を取り戻すのは難しいけれど、これからは家族を最優先に、二度とホノカを悲しませないよう努めようと思う。
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