限定公開( 2 )

Appleは、フィットネスとウェルネスのサービスであるApple Fitness+を、2026年の早い時期に日本でも提供する。これは、同サービスが登場してからおよそ5年の間で最大規模の拡張と位置付けられており、すでに世界の多くの市場で展開されてきたサービスを、日本のユーザーも本格的に利用できるようになる。
最も大きなトピックとなるのがワークアウトとメディテーションのデジタル翻訳音声だ。スペイン語とドイツ語が12月15日から利用可能となり、日本語は2026年早々に追加される。各言語の音声は、28人のトレーナーそれぞれの声にもとづいた生成音声を使用しており、字幕も用意される。ユーザーはエピソード開始後にオーディオコントローラーから別の言語に切り替えられ、アプリ設定で対象言語を選んでいれば、自動再生も可能になる。毎週配信される新規エピソードも、英語版に加えてこれら3言語の翻訳音声で提供される。
コンテンツの拡充も進む。ワークアウトは筋力トレーニング、ヨガ、HIIT、ピラティス、ダンス、サイクリング、キックボクシング、メディテーションなど12種類がそろい、各エピソードは5分から45分まで幅広く設定される。iPhoneやiPad、Apple TVで視聴できるほか、Apple WatchやAirPods Pro 3と組み合わせることで、心拍数や消費カロリー、アクティビティリングの進捗などが画面にリアルタイムで表示され、ユーザー自身の状態を確認しながら運動できる。さらに、カロリー消費バーを使うと、同じワークアウトを実行した参加者と成果を比較でき、競争心を刺激する仕組みも利用できる。
音楽体験に関する拡張として、新たにK-Popがジャンルとして追加される。Apple Music連携により、これまでアップビートアンセム、最新ヒット、ヒップホップ/R&B、ラテン系など幅広い楽曲が利用されてきたが、今回の追加で選択肢がいっそう豊富になる。トップアーティストによる楽曲を背景に運動できる点は、音楽をモチベーションの源とするユーザーにとって魅力が大きい。今後はJ-Popも続いて追加される予定で、日本のユーザーにとって親しみやすい構成が整いつつある。
|
|
|
|
パーソナライズ面でも進化がある。カスタムプランはユーザーの習慣や好みに合わせて自動生成される仕組みで、よく行うアクティビティー、希望するワークアウト時間、好みのトレーナー、音楽の傾向などを反映したスケジュールを提示する。これまでと同じ内容を続けたい場合は過去のプランを踏まえたスケジュールになり、より挑戦したい場合はワークアウト時間やセッション数を増やす設定も選べる。また、初めて利用するユーザーに向けては、契約時に選んだアクティビティーにもとづいて取り組みやすいプランが案内される。メディテーションは12種類のテーマが用意され、落ち着きや睡眠、音浴など、生活リズムに合わせた活用が可能だ。
価格は月額9.99ドルまたは年額79.99ドルで、最大5人の家族と共有できる。12月15日からは新たにチリ、香港、インド、オランダ、ノルウェー、フィリピン、ポーランド、シンガポール、スウェーデン、台湾、ベトナムなど、17の国と地域が追加される。対象となるデバイスの条件を満たしていればすぐに利用できる。利用にはiOS 16.1以降のiPhone 8以降、またはiOS 14.3以降を搭載したiPhone 6s以降とペアリングしたApple Watch Series 3以降が必要となる。対象デバイスを購入したユーザーには3カ月の無料期間も用意されている。
Appleは、Fitness+が多様なトレーナーによる4K品質の豊富なライブラリを備え、ランニングやウオーキングの音声シリーズなども含めた総合的な体験を提供していると説明しており、今回の拡張はその価値を世界中でさらに広げる取り組みといえる。
|
|
|
|
|
|
|
|
Copyright(C) 2025 ITmedia Inc. All rights reserved. 記事・写真の無断転載を禁じます。
掲載情報の著作権は提供元企業に帰属します。

子どもに「ハート描いて」と頼まれた心臓外科医 ガチすぎる“ハート”を描き上げる(写真:おたくま経済新聞)12

「AIが使えなければキャリアが終わる」 中高年エンジニアが抱く危機感(写真:ITmedia ビジネスオンライン)18