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スウェーデンSpotifyは12月10日(現地時間)、ユーザーがアルゴリズムをより詳細に制御できるようにする新機能「Prompted Playlist」を発表した。まずはニュージーランドのプレミアム会員向けに提供を開始する予定だ。自然言語での指示で、ユーザー主導でプレイリストやレコメンドを作り込めるようにする狙いという。
Spotifyはこれまで、「Discover Weekly」や「Release Radar」などの自動プレイリストや、「スマートシャッフル」などのプレイリスト編集機能を通じて、独自の推薦アルゴリズムを進化させてきた。しかし、約90%のリスナーがサービスを日常の必需品とみなす規模になったことで、人によるキュレーションと機械による推薦のバランスをユーザーが主体的に調整できる環境を求める声が高まっていたという。ユーザーがこれまでに約90億のプレイリストを作成してきた点を踏まえ、その創造性や意図をアルゴリズム側に直接反映させることが狙いとしている。
Prompted Playlistでは、ユーザーが英語で「ここ5年間の自分のトップアーティストの曲で、まだ聴いていないディープカットを中心に」とか、「30分の5キロのランニング用の高テンションなポップとヒップホップで、最後はクールダウン用の落ち着いた曲に」とかの条件を書き込むと、その指示に基づいてプレイリストが生成される。
プレイリストの生成には、ユーザーのサービス利用開始時点からのリスニング履歴全体を活用し、現在の好みだけでなく、ユーザーの「音楽的な歩み」全体を反映させるとしている。各楽曲には推薦理由などの説明も付与され、プロンプトを書き換えて結果を微調整したり、プレイリストを日次や週次で自動更新する設定にすることも可能だ。さらに、アイデアが浮かばない場合のために「現在大規模ツアーを行っているアーティストの曲」など、Spotify側が用意したサンプルプロンプトや英語アルゴリズムに基づくプレイリストもホーム画面に表示される。
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この機能は12月11日からニュージーランドのプレミアム会員向けにβ版として提供を開始し、利用状況やフィードバックを踏まえて対象ユーザーと地域を拡大していく計画だ。Spotifyは、今回の取り組みを「ユーザーが主導権を握る新しいフェーズ」の第一歩と位置付けており、2026年にかけて、よりパーソナルで世界の動きにも敏感なサービスへと進化させるとしている。
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