クリスマス「予定なし」が半数以上! ケーキに七面鳥…クリスマスの「あの習慣」いつから?【Nスタ解説】

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2025年12月25日 20:54  TBS NEWS DIG

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TBS NEWS DIG

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クリスマスはいつ頃から日本に浸透し、どう変化していったのか?過去から現在まで日本のクリスマス文化を深ぼりします。

【写真を見る】デコレーション無し!「シンプルショートケーキ」

予約数は去年の約2倍!“デコレーション無し”のシンプルケーキとは?

出水麻衣キャスター:
現在から今日までの日本でのクリスマス文化を深掘りしていきます。

本日のお値段は「クリスマスケーキ デコレーションなし 2290円」です。

“デコレーションなし”とは、どんなケーキなのか。ショートケーキといえば、イチゴがのっているゴージャスなものが多いですが、イチゴものっていないシンプルなもの。

ローソン【シンプルショートケーキ 5号】2290円
予約注文は2024年の約2倍となっていて、人気が高まっています。

なぜシンプルなのか。ローソンの担当者によると、「節約志向のなか、それぞれの予算に応じてアレンジ可能なケーキに需要があると予測した」ということです。

時代に合わせて変化していくのは、ケーキだけではありません。

「クリスマスの過ごし方」について54.1%の人が「予定なし」と答えていました。

【クリスマスに予定がない理由】
▼興味がない・習慣がない…31.1%
▼お金をかけたくない・節約したい…16.2%
▼一緒に過ごす相手がいない…14.7%
▼仕事・学業などがあるため…13.9%
(インテージ調べ)

赤い帽子も白い袋もなし?日本初のサンタの意外な姿

出水キャスター:
クリスマスについて、過去を振り返っていきます。

1900年(明治33年)に子ども用の教材に描かれた挿絵の「三太九郎」。これが日本で初めて、サンタクロースのイラストを掲載した冊子だと言われています。そこでは「サンタクロース」という表記ではなく、「三太九郎」と当て字で書かれていました。

よく見ると、赤い帽子ではなく頭巾のようなものをかぶり、手にはモミの木のようなものを持っていますが、プレゼントの入った白い大きな袋は持っていません。
また、おもちゃがぎっしりと詰まったカゴを背に乗せた動物はトナカイではなくロバとなっています。

サンタクロースのモデルとなった聖ニコラウスはロバを連れていたということで、宗教色がかなり強いサンタのイラストとも言えるかもしれません。

昔は「国民の祝日」だった!クリスマスが一般化した理由

出水キャスター:
そして、「クリスマスといえばスイーツ」という習慣もこのころから既に始まっていました。

1904年(明治37年)の新聞の広告では、「歳暮・年始・クリスマス御進物用」という表記があり、マシュマロやバターカップ、キャラメルなどといった洋菓子がクリスマスの定番になっていたそうです。

そして、1907年(明治40年)の新聞の広告では、サンタクロースのイラストが描かれています。ただ、手に持っているのは「お歳暮」です。なので、この頃は「年末」と「クリスマス」はほぼ一緒という認識だったのかもしれません。

追手門学院大学経営学部の宮宇地俊岳教授によると、「外国人の往来が増えたことで、クリスマス文化が富裕層を中心に根付いてきたようです」ということです。

さらにこの後、クリスマスが一般化するような出来事が起こります。

1926年12月25日に大正天皇が崩御し、1年後の1927年(昭和2年)〜1947年(昭和22年)には12月25日が「国民の祝日」として制定されました。

このころから、「国民の祝日」が合わさることにより、デパートや百貨店などがそこを商機と見出して、より一般化していきました。

松屋も新聞広告でセールなどを打って出ています。その中に、「クリスマスケーキ」という文言があります。当時は60銭という値段でしたが、この時代、カレーライスが10銭〜12銭だったので、手が出ないほどではありませんが、少しお高いものではあったのかもしれません。

バブルが生んだクリスマスの“三種の神器”

出水キャスター:
続いて、1932年(昭和7年)12月23日の朝日新聞では、「天が下は総動員 クリスマスの歓喜 我国でも今や全く年中行事に 華やかな催しに祝ふ」とクリスマスが表現されています。

さらに、銀座の様子について…

「クリスマスケーキの注文も殺到して、お菓子屋さんもテンテコ舞い」
「もう一つ忙しいのが、クリスマスになくてはならない『七面鳥を扱う店』だ」
「1日に2000〜3000羽が問屋さんに送られてくる。それがその日のうちに料理店の冷蔵庫に入ってしまう」

このように書かれており、ケーキだけではなく、七面鳥も人気だったようです。

そして、バブルのクリスマスについても見ていきます。

1988年、JR東海が東海道新幹線をテーマにクリスマスにCMを制作し、「ジングルベルを鳴らすのは帰ってくるあなたです」といったキャッチコピーが世の若者たちをひきつけて、「恋人同士でクリスマスを過ごす」という新たな文化を生みました。

当時の“三種の神器”といえば…

▼高級レストランでディナー
▼高級ブランドのプレゼント
▼ホテルに宿泊

中には、「ナイトクルージング」や「ヘリで夜景を満喫する」など、お金のかかるイベントになっていきました。

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  • 贅沢をするために大義名分も必要だった時代、ケーキなんて誕生日とクリスマスでしか食べたことない。だから豪華にする必要あった。今やケーキなんて日常品で特別感はなくなった。
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