「1億人が遊ぶゲーム」の正体とは? 世界で広がる“新しい娯楽人口”

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2026年01月01日 10:20  ITmedia ビジネスオンライン

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ゲーム人口と市場規模の現在地

 現在テレビゲームはオンライン対応タイトルが主流となり、販売形式も買い切りから基本無料のアイテム課金が主流となっています。


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 そのため、ファミコンからプレイステーション2あたりまでは人気タイトルの指標となっていた販売本数によるランキングよりも、実際にプレイしている人数を表す月間平均アクティブユーザー数が人気タイトルの指標となっています。


 つまり、月間どれだけのプレイヤーがそのタイトルを遊んでいるかが重要視されているわけです。もちろん、課金額による比較もできますが、オンラインゲームはどれだけのプレイヤーが遊んでいるか、活況であるかが重要となってきます。


 さまざまなゲームの統計を掲載するWebサイト「アクティブプレイヤー」によれば、人気タイトルとなると、そのアクティブユーザー数は、1億人を超えています。


 『マインクラフト』は約1億6000万人、『フォートナイト』や『リーグ・オブ・レジェンド』『ドータ2』は1億人超え、『エーペックスレジェンズ』や『レインボーシックス シージ』は8000万人を超えています。『アモングアス』は5億人を超えていた時期もありました。


 フィジカルスポーツの人口を見てみると、最も競技人口が多いのはバレーボールで約5億人、バスケットボールで約4億5000万人、それに卓球とクリケットの3億人が続きます。フィジカルスポーツと比較してもゲームのアクティブユーザー数は大きく引き離されているわけではなく、どちらかと言うと匹敵していると言えるでしょう。


 2022年の角川アスキー総合研究所による調査によれば、国内のゲーム人口は約5400万人と発表されています。2022年の日本の人口は1億2500万人なので、日本人の約43%がゲームを日常的にプレイしていることになります。


 市場規模としても、毎年右肩上がりになっています。角川アスキー総合研究所の調査によると、2012年の国内市場規模は9800億円でしたが、2022年には2兆316億円と倍増しています。世界市場を見ても、2021年には1927億ドル(約28兆9050億円)に達しており、2026年には2057億ドル(約30兆8550億円)まで到達すると予測されています。


●21億人がプレイするゲームの特徴


 全世界で1億人のプレイヤーが遊ぶタイトルは、総じてどんなカテゴリーのタイトルでしょうか。


 ゲームジャンルとしてはさまざまですが、共通しているのは、オンラインゲームであることです。


 ゲームは、もともとひとりで、もしくは2〜4人程度で集まって楽しむものでした。それを一気に数十人、数百人単位で遊べるようになったのがオンラインゲームです。


 オンラインゲームの人口が一気に増加したのは、MMO RPG(多人数参加型ロールプレイングゲーム)の登場だと言われています。これまで個人で冒険していましたが、オンラインになることで多くの人と一緒にプレイできるようになりました。


 これまでのRPGであれば、自分以外の仲間や敵はすべてNPC(ノンプレイヤーキャラクター)で、プログラムされたものです。それに対して、MMO RPGはキャラクターの多くがプレイヤーで、それぞれの意志で動くものとなっています。そのため、他のプレイヤーと一緒に協力して、強大な敵を倒したり、アイテムを交換したりという、対人ならではの遊び方ができるようになったのです。


 オンラインゲームが流行すると同時に、ネット回線も進化し、より快適でより複雑なゲームで遊べるようになりました。ISDN、ADSLを経て、光回線が当たり前となった現在では、高速かつ大容量の通信が可能となり、オンラインゲームにも大きな恩恵がもたらされたと言えるでしょう。


 そのひとつが、『PUBG』(2017年サービス開始〜)や『フォートナイト』(2017年サービス開始〜)、『エーペックスレジェンズ』(2019年サービス開始〜)などのバトルロイヤル系シューティングゲームの登場です。


 これらのゲームでは、例えば、無人島に100人のプレイヤーが集められ、武器や防具を現地調達し、最後のひとりとなるまで戦い合うといった体験ができます。さながら小説や映画で大ヒットした『バトル・ロワイアル』の世界をそのままにしたゲームです。


 そこからバトルロイヤル系シューティングが人気ジャンルとして確立し、多くの同ジャンルのタイトルがリリースされました。その中から5000万人以上の月間アクティブユーザー数を数える大ヒットタイトルもいくつも登場しました。


  さらに、このジャンルが細分化され、5対5で陣取り合戦をするMOBAというジャンル(リーグ・オブ・レジェンドやドータ2)や、5対5で拠点の防衛と占領を目指すタクティカルシューティング(レインボーシックス シージ、カウンターストライク、ヴァロラントなど)のジャンルがあり、それらも多くのアクティブユーザー数を誇っています。


 これらのジャンルの発展の背景には、回線が高速化したことにより、オンラインでも遅延を感じずに遠く離れた距離のプレイヤーと一緒に遊ぶことができるようになったことがあります。遅延が致命的となるシューティングゲームや対戦格闘ゲームでも、日本国内はもとより、韓国、台湾、香港あたりまでのプレイヤーと対戦をしていてもプレイに大きく影響が出るほどの遅延は発生しなくなりました。


 また、各タイトルもアジアや欧州、北米など地域ごとにサーバーを立てることで、その地域のプレイヤー同士が対戦しやすくできています。


 世界規模で同じオンラインゲームがプレイできるようになったことが、1億人がプレイするゲームを誕生させたのです。


※この記事は、書籍『ゲームビジネス』(岡安学/クロスメディア・パブリッシング)に、編集を加えて転載したものです。なお、文中の内容・肩書などは全て出版当時のものです。


(岡安 学、eスポーツジャーナリスト)



このニュースに関するつぶやき

  • ゲームばっかり流行るな、昭和の頃って独楽で競争や羽根つき、ゲリラカイトか以前の凧上げに必死になっていたのにな。羽子板も、百人一首を個人的にやらないと作詞能力、受験にも響くと思うけどと昭和の少年は考える
    • イイネ!4
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