大崎事件の第5次再審請求の申し立て後に記者会見する原口アヤ子さんの長女、京子さん(前列中央)と袴田ひで子さん(同右)=8日午後、鹿児島市 鹿児島県大崎町で1979年に男性の遺体が見つかった「大崎事件」で、殺人などの罪で服役した原口アヤ子さん(98)の弁護団が8日、鹿児島地裁に第5次再審請求を申し立てた。原口さんの元夫=有罪確定、死亡=についても同日、再審を請求した。
確定判決によると、原口さんは79年10月12日夜、元夫らと共謀し、泥酔していた義弟の男性=当時(42)=の首をタオルで絞めて殺害し、翌日未明に牛小屋の堆肥の中に遺体を遺棄した。原口さんは捜査段階から一貫して無実を主張している。
弁護団は新証拠として、男性の死因や死亡時期に関する医学鑑定の結果を提出。首の解剖写真を分析した結果、タオルによる絞殺ではなく、呼吸困難や低体温症による事故死だった可能性があるなどと主張した。
元夫ら3人の供述の信用性についても、発達心理学の専門家が新たに鑑定を実施。実体験に基づかない話をした可能性を指摘した。
原口さんは81年に懲役10年が確定し、服役。出所後に再審請求し、これまでに地裁と高裁で3回開始決定が出たが、いずれも上級審で退けられた。
申し立て後に記者会見した長女の京子さん(70)は「なぜ本人たちの言うことが分かってもらえないのか。母は、やっていないと認められるために生きている」と訴えた。