
今回の放送では、夫の怒りの感情に戸惑う相談者に、江原がアドバイスを送りました。
江原啓之
<リスナーからの質問>
私は長年勤めていた会社を辞め、現在夫とカナダへ留学中の主婦です。夫にとっては初めての海外生活で、環境の変化から夫婦喧嘩をすることがあります。夫はストレートにものを言うタイプで、自分の考えを伝える際に感情が込み上げ、強い言い方をしてくることがあります。
一方、私は日頃から感情の波があまりない性格です。喧嘩のたびに夫の露わになる怒りの感情を怖いと感じ、先日それを夫に伝えました。夫は「自分でも制御しようとしているが、怒りという感情は時には必要なのではないか」と言います。今後子どもが生まれたとき、ダメなことはダメと伝える際、時には怒りで表現してあげることも親の役目なのではないかと。
|
|
|
|
<江原からの回答>
あのね、これね、相談者さんのおっしゃっていることは、いろいろな要素が混在しちゃっています。ちょっと整理しましょう。
まず、「人生は経験と感動、喜怒哀楽」という言葉に対して「一方で怒りは本質を曇らせると思う」とありますが、それは違います。人生は喜怒哀楽なんですね。ただ、これは「怒りを表せ」と言っているのではないんです。
怒りを表すという行為の裏には、悲しみがありませんか? 怒って喜んでいる人は、ほとんどいません。怒りを表すことで己の悲しみを知り、「怒ったところで何にもない」ということを悟る日を待つだけなんです。怒って解決することはまずないんですよ。
それに気づいたときに(人は)変わるわけですよね。だから、怒りは「無いほうが良い」わけではないんです。無いに越したことはないけれど、大事なのは「越える」こと。怒りを乗り越える。怒りを乗り越えた後に、はじめて「楽(らく)」になるんです。
私は「いのちの詩」(小学館)というCDブックで、人生を(喜怒哀楽に)例えています。生まれたときは「喜び」。若いときは「怒り」ですよね。世の中の矛盾にぶつかったり、「自分とは何なんだ?」と怒ったり。それを乗り越えていくと、次は「悲しみ」になる。だから、怒りと悲しみは表裏一体なんです。
|
|
|
|
それから「子どもには、ダメなことはダメと伝えなければいけない」という点ですが、これに感情はいりません。必要なのは「怒る真似」。これは表現力です。
例えば「やかんを触ったら熱い!」「火はダメ!」「危ない!」というときは、感情ではなく芝居、つまりパフォーマンスが大事なんです。「あぶないよ〜」では伝わりませんよね。それは本当の感情ではなく、愛のあるパフォーマンスなんです。
カナダなどの海外で暮らすなら、そのパフォーマンスは必要です。「呑んでも呑まれるな」で、本当に感情的になってはいけませんが、ビシッと言わなければならない場面はあります。秩序を作るためには、相手に教えてあげなければいけない。けれど、それを本当の怒りでやったってダメなんです。「振り回される」のとは全然違いますから。
スローガンとしては「理性的にね」と言いますが、すぐには理性になれません。言ってみて「言い過ぎちゃった」と反省したり、あえて悪者になったり。これは「表現」であって、本当の怒りとは違う。そのように捉えると良いかもしれません。パフォーマンスには愛が必要ですからね。
|
|
|
|
でもね、相談者さんが言う「私は感情の波があまりない性格です」というのは、私は嘘だと思う(笑)。表現の波が薄いだけで、そうでなければご主人はそこまで強く言わないと思います。
実は(奥様も)ふてぶてしい態度をとっているんですよ。「ふんっ」とかね。その「ふんっ」が、感情の波は低く見えても、旦那さんを怒らせるには物凄い効果がある。派手なパフォーマンスばかりが怒りではなく、「ふんっ」という怒りもあるわけですよ。

(左から)パートナーの奥迫協子、パーソナリティの江原啓之
●江原啓之 今夜の格言
「いつでも、どこでも、すべては“愛”なのです」
<番組概要>
番組名:Dr.Recella presents 江原啓之 おと語り
放送日時:TOKYO FM/FM 大阪 毎週日曜 22:00〜22:25、エフエム山陰 毎週土曜 12:30〜12:55
出演者:江原啓之、奥迫協子
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/oto/
動画・画像が表示されない場合はこちら
